2020-05-10

フランス ロックダウン解除を直前に控えて!

Bonjour 町工場社長の地域密着型ブログへようこそ

5月11日(月)のロックダウンの段階的解除を前にして、今回は地域密着型!

自分の身の周りの環境の変化

についてお伝えします。


  1. 自宅近辺での様子の変化
  2. 感染リスクの増大
  3. ウィルスとの共存
  4. 学校の再開
  5. 最後に



1.自宅近辺での様子の変化

Saint Etienne(サンテティエンヌ)という地方都市です。
5月10日(日)の12時まではConfinement(外出規制)いわゆるロックダウン状態なので、外出に対するルール(外出証明書の持参、1時間のみ、半径1キロ以内に限り行動可)が続いています。(解除の内容は前回記事参照コチラ
しかし今週末は金曜日から3連休だったこともあり、また陽気もよく、皆これまで「55日間」 我慢してきましたが、この週末からもうコロナがどこかへ行ってしまった様な雰囲気でこれまでの空気が一変しました。

いつものように住宅街の中を1時間の散歩をすると、広場では高校生ぐらいでしょうか?10人以上集まってサッカーや遊びに興じています。
ロックダウンの段階的解除以降も団体スポーツはまだ禁止です。

住宅街を歩くと、友人?親戚?子連れで家に遊びに来ている様子がうかがえたり、庭のプールに集う7−8人程度、どう見ても一家族ではないですね。みんな集まっちゃってます!楽しそうです!!

解除以降は証明書の持参が必要なく、1時間以上でも外出できますが、ソーシャルディスタンスの確保はひきつづき謳われています。

2.感染リスクの増大

5月11日(月)以降、レストランなどを除く一般の店舗の営業が制限付きではあるが開始されるので、もちろん人同士の接触の機会は増え、ウィルスがどのくらい減ったのか確認出来ない状況の中で「ウィルスが運ばれるリスク」というのはこれまでよりも増えると言わざるを得ません。その中でウィルスと共存する道を探さなければなりません。

3.ウィルスとの共存

死者数や感染者数が減った事により今回の段階的解除が発表されたのであるが、解除後に何が基準でどう行動するべきか、まだ悩ましいです。できるだけこれまでの制限を尊重するという考え方が基準であるべきだと考えます。
自分もこれまでロックダウンの中で仕事を続けて他の社員との接触が多くありましたが、みな移動制限の効果で第三者との触れ合う機会が限定されていたはずです。今後はそれが増え、その状態で職場に集うことになります。

4.学校の再開

学校からの事前の説明がありました。それによると、準備は万全に感じるが、「これ本当に全員ができるの?」といえそうな難易度の高い項目が多いです。
子供は感染があっても重篤化がほとんど無いと言われているが、ウィルスを運搬する可能性はあり、また学校側の衛生管理がどれほど徹底できるのか、はじまってみないと分かりません。普段のインフルも子供がしっかり運んできて親が羅漢するといった事はよくあるので(^_^;
地域や学校の規模によって、そういった予防活動の完遂が出来ないと判断した学校は再開が遅れる、または9月からという判断になったことと察します。

5.最後に

個人的な所感ですが、これまでのフランス政府の対応は正しい方向性が貫かれたと思います。おかげで欧州隣国に比べて感染者、死者数はいまのところ低く押さえ込まれています。
しかし段階的解除に対する、大統領も言った「ウィルスとの共存」は政府の号令ではなく“一人一人の意識”に掛かる部分が大きいと感じます。これからフランス国民が現状の危機意識をどのように感じ、行動するのか、見守っていきたいと思います。

この週末の様子の変化を感じた限りでは、 暖かくなった陽気   と  バカンス  に向かって、開放的なラテン魂  が危機意識を邪魔しなければ良いと危惧しているところです。

お店を応援するとか、レストランのお持ち帰りをこれまで以上に積極的にやるなど、環境は整い始めたと思います。ですが上半身裸で仲間と集まってギャーギャーやるのはもう少し待ってくれ!っと心の中で叫ぶ。

それでは À bientôt ! (あ びあんとぅ!)

2020-05-08

フランス ロックダウン解除 2020.5.11

Bonjour 町工場社長の地域密着型ブログへようこそ



これまで日本の状況を見守りつつ、フランス ロックダウンの中で約2ヶ月生活してきました。人が多く死ぬと言うことになれてしまった自分がそこにいて、どういう時代に生きているのか改めて考えさせられます。数十人が死ぬテロ事件が起きればそれは大惨事だったのに、いまや300〜400人が毎日死んでいく報道がされる中でこの現状をどう理解すれば良いのか、自分自身、非常に苦しみます。
5月6日(水)の時点で一日の死者数278人(老人介護施設で100名程度)、これまでの合計が25,809人。日本に比べれば桁違いな数字ですが、状況は改善された傾向にあります。


そんな中でいよいよフランスは
5月11日(月)よりロックダウンが解除
になります。解除といっても地域間で差があり、段階的な解除がはじまるという開始日となります。

かいつまんで説明します。

  1. 感染状況 地域マップ
  2. 外出証明書の携帯が不要
  3. 学校の再開
  4. 100kmの制限付き移動許可
  5. レストラン・カフェ関連はなお開店できず


細かい制限はまだ沢山有るのですが、大きい流れは以上のようになります。



1.感染状況地域マップ


政府は色つきのMAPを用意して、その地域の状況を赤色と緑色に分けて区分けします。
フランス政府データ 発表のサイトより
パリを含む北側が赤色で感染者数、死者数の多い地域です。緑色の地域は赤に比べると改善が見られている地域となります。


2.外出証明書の携帯が不要



これまで全ての外出時には証明書が必要でした。一日に一回許された1㎞圏内の散歩にも証明書が必要でした。違反すると数百ユーロの罰金です。再犯が続くと禁固刑まで発展します。自分は毎日仕事に出ていましたが、毎日この証明書を記入して外出します。二度ほど検問に会い、会社が発行する証明書と自分で作成する証明書をガラス窓越しに見せて通過しました。


3.学校の再開


5月11日(月)が解禁日となりましたが、学校により開始日が異なる、または開始しない判断をする学校もあります。夏休み明け以降(9月)の再開を宣言するところもあります。感染リスクと学校生活を秤にかけてどちらを取るのか?開始を決定した学校でも親の判断で登校しない子供も多く出るようです。
開始の判断をした学校では、15人以下の授業体制で隔日、または午前と午後で時差登校をするなど工夫はされています。学校から、登校の可否について親の判断を要求されたので、自分は登校するという決定をしましたが、自分もまだ半信半疑です。他の親たちがどういう判断をするのか興味深いところです。全国的には半数以上が反対を示しているという報道もあります。


4.100kmの制限付き移動許可


移動に関しては100kmの移動が許可され、または所属の県内限定の移動が許可されます。公共交通機関利用の場合はマスクが義務化となります。違反すると罰金です。


5.レストラン・カフェ関連はなお開店できず


5月末に営業再開の詳細が発表されるようですが、一番最初に制限を受けたレストラン関連が最後まで影響を受け続ける形となりそうです。





冒頭で紹介した政府データによるサイトですが、

  • マップ
  • 死者数、感染者数推移
  • テスト数とその結果
  • 感染者、重傷者の移動経路と数
  • 国が企業に対する保証の金額や業種、失業者扱いの労働者数
等が見て取れます。非常に見やすいです。これまで感染者数が主要だった指標が今後は検査数、企業保証へとシフトしていくのではないでしょうか?
100年前のスペイン風邪は終息まで2年近く掛かったと言われているようです。まだ数ヶ月しか経っていないんですね。ウィルスの変質がもし起こるとするならば、できるだけ短期間に集中して自粛を行い、変質が現れる前に終息したいところですが、経済、学校とのバランスは難しい判断となります。
今回の危機がどれほどの期間で終息を迎えられるのか、こんな話をするのはまだ時期尚早と言い聞かせて、我々の意識と行動を今一度見つめ直したいと思います。

日本とは規模感が違いますが、このような状況下でのフランスのロックダウン解除でした。日本との比較は単純には出来ませんが、コロナ先進国として引き続き状況を発信して参ります。



最後に


丁度一ヶ月前のブログでお伝えした人の移動に関するGoogleのMobility Reportを現在と比較してみます。
(レポートの見方→コロナ前平常時を100%としたときの移動の回数の増減の指標)
人の移動が日仏でどのくらい変わったのか指標としてお伝えします。


※日本の現状の方がフランスの一ヶ月前と比べても人の移動は断然多い。やはり拘束力がない、罰金がないという違いは大きいと感じます。



🇫🇷フランス全国 最新の詳細レポートはこちら
🇯🇵日本 最新の詳細レポート各都道府県データはこちら
移動が増えたか減ったかわかりやすい指標です



それでは。 À bientôt ! あ びあんとぅ!

2020-04-17

フランスで「3Dプリンタ」初造形!

Bonjour 町工場社長の地域密着型ブログへようこそ

世界がコロナ危機に渦巻く中、フランスは外出制限がはじまり、自宅軟禁状態となりました。この期間をチャンスと捉え、

3Dプリンタの造形にチャレンジ

することにしました。


  1. 光造形タイプ
  2. 機器
  3. 造形環境
  4. 造形準備
  5. 初造形テスト結果
  6. 加工時間


1.光造形タイプ

以前から光造形に興味があったのですが、機械が高価で手が出ませんでした。熱溶解による積層造形タイプ(FDM)の機種は家庭用の機種が1万〜数万円で買える時代になりましたが、光タイプは管理も大変だし、材料代も高く、高嶺の花でした。
しかし4〜5年前から30万円程度の機種(DLP方式)が出始め、その造形の美しさに惚れ込んでいましたが、ここ数年で3万円台で買える物が出回り始めました。その価格になったのは技術革新のおかげなのですが、LCDタイプと呼ばれる液晶を利用した装置による積層が可能になりました。
紫外線で感光すると固まる液体樹脂へ、液体の下から、埋め込んだLCD(液晶画面)が紫外線を照射します。
積層ピッチは最小0.025㎜、これによりFDMにくらべて滑らかな造形が可能となりました。

加工範囲はX150㎜×Y75㎜×Z150㎜とFDMに比べると大きくないですが、今回は自分にとって入門用なので問題ありません。’構造上大きく出来ない’ というのがこのLCD機種の特徴でもあります

2.機器

製品 NOVA3D Elfin


AMAZONの荷姿はこんな感じ。300㎜角のタイルなので600×450㎜程度でしょうか?


NOVA3D 製品名 Elfin (中国製)

NOVA3D サイトはこちら

3.造形環境

まだ場所が確保できていないので、自室の一部でテスト開始。温度による造形精度の違いもあるので、まずは平均的な環境で初テスト開始!室温21度、樹脂が紫外線に感光しないように直射日光の当たらない場所を選択します。

タッチ式の操作画面 WIFI接続が可能なもの、この機種Elfinの特徴です

4.造形準備

専用のソフト(スライサー)をパソコンにインストールして、 加工データを排出します。機械付属のサンプルデータで加工を行いました。
造形加工条件はデフォルトのままでまずはトライ!


上部のヘッド部分がプラットフォーム、プラスティック本体にアルミ板が取り付けられています。
下部にある弁当箱がVATと呼ばれるレジン受けです。この中にプラットフォームが入り、アルミ面に造形物が造形されます。

今回購入したマシンElfinの特徴は、初めにプラットフォーム(品物が造形される場所)のキャリブレーションが要らないことです。下部の液晶面と平行が出ていないと造形不良を起こすので造形ピッチ以下の平行度が必要になるのですが、このマシンは設定済みで、プラットフォームの取り付け「ガタ」がほとんど無いので取り外し〜再取り付けの繰り返し精度が他の機械よりも出やすい構造になっています。初心者でも開封後にすぐに使えると言うことですね!加えて送りねじの支持方法が、一般的には片持ちなのに対し、この機種は両端軸固定です。後発機種なので、この辺は精度にかかわる部分になるので、他メーカーを研究しているようです。

VATと呼ばれる材料入れに液体プラスティック(レジン)を入れていざ加工開始!メーカー推奨のレジンが手に入らなかったので、水洗い可能なレジンを購入、無謀にもいきなりこれでトライします。
熱溶解積層造形ではない、この手の光造型機の場合、加工完了後は液体のレジンにまみれているので、IPA(イソプロピルアルコール)で洗浄しなくてはなりません。しかし最近水洗い可能なレジンが出回り始めており、今回はこれを使用します!



細かい部分は洗浄が大変なので、超音波洗浄機をAMAZONで物色中・・・!
造形加工時間は約4時間でした。



タコサンプル、このタコの足は自在に動きます。組み立てたのでななく、一度の造形で部品のクリアランスも考慮して造形されます。したがって分解することが出来ません。



2.5時間 0.05㎜のピッチですがこの精度、仕上がりです。ピッチを最小にして、メディアを使ってバレル研磨で表面を仕上げてみたいです!

5.初造形テスト結果

結果、造形自体はうまくいきました。しかし何が一番大変だったかというと、造形完了後、プラットフォームに張り付いた品物を外すのが、もうどうやってもはずれなくて苦心しました。方法が分からず、無理に剥がすと品物が壊れるし、プラットフォームも傷つくし、まだそれ用の道具もそろっていません!果物ナイフを利用して時間をかけてなんとか剥がしましたが、一部品物が壊れるというハプニングもありました。今後、専用の道具と外すコツを研究します。油絵のコテ?が薄くて強度もあり、良いようなので一度購入してみます。→インプレッションはコチラ
造形中はプラットフォームは下を向いています。造形完了後、プラットフォームを本体から外して品物を剥がし取る工程。まだ液体のレジンも付着した状態。ここから品物を取り外すのが一番苦労しました。

もう一つ、洗浄後、紫外線を当てて二次乾燥を促してから完成になるのですが、二次硬化段階で変形がありました。これは加工条件の照射時間の不足により一次硬化が不足していたようでした。


6.加工時間


FDM熱溶解積層造形(フィラメントタイプ)と違い、照射時間とそのピッチ数が全体の加工時間に影響するため、同じ品物を並べて二つ作っても、全体の加工時間は変わりません(LCD方式)。
積層造形の場合は二個作ると単純に加工時間が二倍になるのでその点は大きな違いです。よって加工高さに比例することになり、同じ品物でも、例えば煙突のような物を縦に積層すると長く時間が掛かり、横にするとあっという間に終わります。ただし実際には三次元モデルへ造形用のサポートが必要であったりモデルを傾けるなどの工夫が必要になるのですが、その辺は別の投稿で紹介します。

今後は寸法精度がどれだけ確保できるか挑戦します。
あわせて塗装無しでの光造形素材を生かした表面仕上げの方法を検討したい(金かかる汗)。。。です。

精度が確保できれば複雑形状品の寸法検査治具などへの応用が可能だと考えています。切削では不可能だった形状への応用を模索します。

長々とお付き合いいただきありがとうございました。ニッチなブログがさらに深くなってしまいました。いずれは3Dプリンタ専用のブログを立ち上げたいと思います。
「フランスで造形」期待して下さい!!


それでは。 À bientôt ! あ びあんとぅ!

2020-04-08

ロックダウン、Googleによる視覚化された人の移動

Bonjour 町工場社長の地域密着型ブログへようこそ


フランスで移動制限がかけられてから3週間が経ちました。日本も昨晩から主要7都市で緊急事態宣言が発令されました。(生活目線で解説 フランス移動制限


フランスでは3週間が経過してようやく感染者数、死亡者数の増加傾向が減少し始めました。しかしパリではこれまで許されていた「1時間の散歩や運動」が10h-19hまで禁止になりました。まだ大都市では予断を許さない状況で有ることが伺われます。人が多いところではそれだけルールが守られていないということになるのでしょうか。



France3から


この人の動きをGoogleがデータ化し、視覚化できるフーマットが公開されています。
自宅に待機して頑張っていても、全体の動きは見えにくいですが、これを平常時と比較した数値で見えるので、どれだけ移動が減ったかの指針になり得ます。世界中のデータが確認出来ます!


COVID-19 Community Mobility Reports世界中の最新データ

これまでの日常の移動データを基準として、多い場合は「+」プラス、少ない場合は「−」マイナス表示されます。
以下は3月29日の各種データです。

🇫🇷フランス全国 最新の詳細レポートはこちら



  • レクレーション 88%減少
  • 購買 72%減少
  • 公園 82%減少
  • 公共交通機関 87%減少
  • 仕事場 56%減少
  • 自宅付近 18%増加


全体的にだいぶ移動が抑えられている印象です。
職場付近の移動数から会社のおおよその稼働率が伺えますね。
フランスは公園など市が管轄する場所は全て閉鎖されています。その効果が出ています。
自宅付近 18%増加→🇫🇷政府の指定した外出条件「一日1時間一キロ以内の散歩が可」が効いていると思われます!

🇫🇷レクレーションの移動は88%減少、購買の移動が72%減少、公園へは82%減少

🇫🇷公共交通機関87%減少、仕事場への移動56%減少、自宅付近の移動は18%増加



次に

🇯🇵日本全国 最新の詳細レポート各都道府県データはこちら



  • レクレーション 26%減少
  • 購買 7%減少
  • 公園 25%減少
  • 公共交通機関 41%減少
  • 仕事場 9%減少
  • 自宅付近 7%増加


全体的に減ってはいますが、フランスのそれまでにはまだ至ってません。
職場付近の減少率が少ないのは稼働率、テレワークが少ないと言われる報道の通りです。
レクレーションはこれからぐっと減ることになるでしょう!

🇯🇵 レクレーション 26%減少 、購買 7%減少、公園 25%減少

🇯🇵 公共交通機関 41%減少、仕事場 9%減少、自宅付近 7%増加

日本は”フランスの罰金などにみるような強制力”はないですが、本格的な移動制限がこれから行われるので、欧州の数値が目安になるはずです。

フランスは陽気が良くなって、ミニバカンスも始まっています。どうか今までの頑張りが水に流れないよう、もう一息頑張ってほしいものです。


各国、各都市ごとのデータも見られるので、詳しく知りたい方はサイトを訪問してみて下さい。

それでは。 À bientôt ! あ びあんとぅ!

2020-04-04

フランス私生活から見たロックダウン、外出制限

Bonjour 町工場社長の地域密着型ブログへようこそ

今回はフランスで外出制限3週間を経過して、フランスの自分の日常生活の様子をお届けします。
日本がこれから同じ状況になるかどうかは分かりませんが、残念ながらCovid-19の先進国になってしまったフランス🇫🇷の自分の経験が、日本でこれから来るかもしれない外出制限のイメージに繋がればと思います。




  1. 外出制限
  2. 買い出し
  3. 散歩
  4. 自宅内での生活
  5. 生活一般





1.外出制限


政府の指定条項に基づき以下の条件で外出できます。
  • やむを得ない仕事での移動(テレワークができない仕事、医療従事者他)
  • 生活のための買い物
  • 健康のための散歩、犬の散歩、軽い運動 一時間以内、半径一キロ以内
  • 家族の面倒や人の援助をするための移動
  • 公共機関からの呼び出し
  • 公共活動への参加

かならず上記を証明する直筆のサインを書いた証明書(紙)に外出時間を書いて持参します。警察の検査があったときにこれを提示します。違反した場合は、罰金です。初犯は35€、でしたが135まで値上がり、今はいくらかな?あまりにも違反が多かったので、常に値上がりしていました。最高は禁固刑。

仕事場に行くときは会社が発行した証明書(仕事の必要性が掛かれた証書)も併せて持参します。
職場ではマスクの装着率ほぼゼロ。人間距離一メートル以上は保つものの、普通に会話がされています。なので仕事場から帰ったら、すぐに風呂に直行です。着ていたものは一応隔離しています。
庭がある家はいいですね。みな家庭菜園や庭の維持に精を出しているのが印象的です。自分はマンションなので、バルコニーでプランターをいじっています。しかし店舗が閉まっているので必要な物を買いに行けないため、プランターいじりも限度があります。残念。。
子供達は時々マンションのガレージの共用部で自転車遊び、ここは囲われているので警察の検査も及ばないと思います。日陰なので寒くて永く居れないんですがね(^_^;
夜間外出禁止と言うところも都市によってあるようですが、自分の周りではまだ聞いていません。

2.買い出し

制限当初はスーパーなど品物が品薄になっていた時期がありましたが、自分の印象では4〜5日で収まった印象です。自分は特に買いだめはしませんでしたが、落ち着いてから買い物に行って用は足りてました。

現在、食料の買い出しは週に二度ほどにして、必需品をまとめて買います。マスクは装着、手袋はしてません。。
スーパーマーケットの場合と、地元の商店の場合があります。

スーパーマーケットは人の出入りが多いので、開店時の「人の動きの少ない」ところを狙って行くようにしています。しかし同じ考えの人が多いようで朝は結構にぎわっています。隔離生活当初は開店前から長蛇の列ができていたらしいですが、自分は並ぶことがリスクにつながると思い避けました。

ショッピングカートは多くの人が触るのでできるだけ取っ手部分は触らないようにします。店舗からの通達で家族連れなど複数人での買い物は原則禁止なので一人で行きます。滞在時間を少なくしたいのでメモを片手に必要数だけ買って帰宅します。
レジは透明のプラスティックがおかれ、飛沫を遮ります。買い物客のマスク装着率は20%程度です。フランスとしては大きな進歩ですが、この値では残念ながら効果が無いですね。



地元の小売り商店の場合、空間が狭い、客同士がマスク未装着で会話していることなどがあり、必要以外は利用を控えることにしました。
高齢者は情報が少ないようで危機意識や感染リスクに関して寛容な印象です。大声で店員と話そうとして煙たがられていたりしています。


出店数は5件だけ、入場規制がひかれ、警察の監視下で買い物
4月4日マルシェの様子


週二回のマルシェ(朝市)はフランスでは自治体ごとに普及が進んでいるのですが、これも全国的に原則禁止になりました。しかし地方の町などで生活に欠かせない場合は市長の権限で営業を認可できます。自分の地元は警察出動の元、厳戒態勢で再開されましたが、客の感染リスクの意識がどうしても日本人から見ると低いように感じ、そのリスクが多いという判断で行くのをやめにしました。毎週活用していたので残念です。

買ってきたものは、すべてアルコールで除菌します。これも結構ストレスです。

大手スーパーは、ネットで注文して、ドライブスルーで引き取るシステムがあるので今後活用を検討中です!


3.散歩


一日、または二日に一回は散歩をします。1時間、1キロ以内という制限付きなので、近所を散歩するのが限度です。一般の公園は閉鎖されています。住宅街を散歩しますが、幸い近所に芝生の空き地があるのでそこまで行って軽い運動です。やはりまばらではありますが人が来るので、お互いに間隔をあけるようにします。人との接触がないので、マスクは付けません。
帰宅後は手洗い、うがい!マンションなので、共有部の扉やボタンを触るため、自宅ドアノブなどを消毒です。。


4.自宅内での生活

掃除は普通にしますが、掃除機のフィルターはこまめに洗うようにしています。
自分は仕事場へ行って保菌リスクが高いので、軽い隔離状態、一人で寝ています。(笑)
マスクはもうだいぶ前から手に入らないので、会社の支給品3枚を使いまわしています。

携帯電話は一番触るので、こまめにアルコール水でフキフキ消毒、これもストレス。

子供は学校からほぼ毎日宿題が出ます。メールで送られてくるこの量が多いのなんの!小4レベルになると、一日机に向かっているような量です。これはストレスですね。併せて自分の場合は夫婦日本人家庭でフランス語が堪能なわけではないので、例えば歴史の宿題で子供が分からないと言うとそりゃ携帯と辞書片手に大騒動に発展します。フランスの歴史を親がネットで調べてから子供に伝える・・果てしないスパイラル(^_^; 本来学校で教わることを、知識の無い人間が教えるってどのくらい大変か?子供もストレスですが、親も同じです。併せて子供達は常に学校でフランス語環境にいたわけですが、それが一切なくなるので、できるだけフランス語のテレビを見せるようにしています。


5.生活一般

外出していないので、周りの状況はなかなか見えないのですが、知る範囲で以下の通りです。

食料品
食料品に関する商店は営業しているが、営業時間の短縮、売り場面積、取り扱いの縮小などが見られます。
園芸店は、ペット関連部門(餌販売など)は動いているが、園芸部門は閉鎖、現金支払いができず、カードのみと言った具合。

食料品以外の店舗
よく行くスポーツショップ、日曜大工店、営業見合わせ
レストランももちろん見合わせ、テイクアウトは出来るようですが、まだ利用していません。

銀行
こちらも窓口業務を限定で行っているが営業時間または営業日の縮小。機械は使えます。

公共施設
公園、スポーツ施設は閉鎖

物流
欲しいものをネットで購入しようとしますが、物流も縮小されているので、遅れる、または届かないなど、混乱しています。ネットでベースミニアンプを注文して本体は届くも、別売りのACアダプターは3週間待てども届かず。こんな感じです。

病院
地元の一般医は診療所閉鎖なので、非常時は公共の電話診療を受診します。

子供達は体を動かしたくでうずうずしていますが、病院に行かなければならない怪我をされると感染リスク含め一大事になるので、「あれダメ、これダメ」と言わなければならず、言う方も言われる方もストレスです。

公共料金
支払いを遅らせられるなどの配慮があります。
会社として支払う社会保険、税金の支払いも同様の措置です。

学校
基本閉鎖されていますが、医療従事者などの子供達は預かってくれます。なので教師も彼らのために交代で出勤しています。


今こうして日常生活が送れるのは、そのバックグラウンドを支えてくれている人たちの労働のおかげです。政府、行政、医療、物流、小売り その他。感謝しかありません。


自分の生活環境目線での小さい範囲の話となりましたが、3週間経つと目に見えないストレスが少しずつ押し寄せてきます。日常生活のストレス、生理的なストレス、将来に対する不安のストレス。

菌やストレスにおびえるのではなく、この菌との戦いに勝てるよう、知恵 を絞って対応していきたいと思います!

それでは。 À bientôt ! あ びあんとぅ!

2020-03-24

コロナウィルス202003-23

Bonjour 町工場社長の地域密着型ブログへようこそ


コロナウィルス20200318に続き、続報です。



今回、こうしてブログを書くに当たり、フランスの現状を知ってもらい、日本のこれからに生かしていただきたいという思いがあります。






フランスは、先行して感染者を増やした「🇮🇹イタリア」の10日後を追いかけている状況で、その最悪のシナリオは避けたいという思いを皆持っています。




前回ブログで17日計測をお伝えしました。日本との比較はもはや無駄なので取りやめます。




しかしながら、危機意識の持ち方が人により千差万別、3月17日(火)から始まった外出禁止令に対し、それを誠実に守ろうとしていない人が余りもにも多いのが現状です。イタリアも同様の傾向があります。

医療崩壊が置きるのではと恐れられているフランスの現状、医師や看護師達が懸命に頑張ってくれている事が連日報道されている。感染者が一人でも減ることがその助けに直結するにもかかわらず、外出禁止令の制定事項を守らない?守れない人が多く、この1週間で罰金が35€から135€へ上げられたり、最悪禁固刑まで設定されてる始末。

夜の八時に医療従事者たちへの感謝の意思表示で、外に向かって皆が拍手を送ります。イタリアから来たアクションですが、医療現場で従事する人たちの願いは、「拍手よりも外出禁止令の遵守が先」、と言われる始末。


日本の場合はどうでしょう?報道でしか感じられないので、外からの意見になります。一時は危険地域扱いでしたが、欧州の現状と比較してしまうので、いまは平穏を取り戻したように見えています。これから感染が増える可能性は秘めていると思います。

ある一線を越えるまでは日本も欧州も行動の差はあまりないように思います。一線を越え、日常生活が思うように出来なくなったときから始まる行動の差。


キーワード 連帯感(Solidarité)




日本の連帯感


日本はまだ一線を越えていませんが、連帯意識は強く、ルールから外れると弾劾されるので、自分の歩調を周囲に合わせる→一線を越えたときには非常に有効


フランスの連帯感


連帯感はもちろんあるが、それと自分の身の回りのルールを守るかどうかは別問題!

足して二で割って、おいしいエキスだけ抽出できれば一番良いのですが、一番難しいですね。

外出制限が行われていると同時に、経済を回さなければいけない状況になりつつあります。
長期戦が予想される中、外出制限だけでは経済が死んでしまいます。感染予防措置を十分に行いながら経済を回すソリューションが今後求められます。フランスが良いお手本になりたいところですが、どうでしょうか?日本はすでに予防意識が(世界に比べてめちゃめちゃ)高いので問題ないように感じてしまうのですがどうなんでしょうか?

自分も今週から厳戒体制下で仕事開始です。


それでは。 À bientôt ! あ びあんとぅ!