2022-08-28

「日本人家庭」的フランスバカンス2022 その②

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フランスからこんにちは!
バカンス旅行記です。
その① で「山」編をお届けしました。今回その②では「海」編をお届けします。

今年も日本へ帰れず、そのかわりこれまでフランスで磨かれたバカンス感覚を持って、在仏日本人家庭がどこに行って何をして、何を感じたのか、お伝えします。

そもそも「スペインへ行きたい」からはじまった今回の旅行の計画。
自宅からバルセロナまでは距離にして自動車で650km、6時間半で到着出来ることが改めて分かり、現実味を帯びる。ガウディを一目みたい。
アルプスを経験してトレッキングの魅力に取り憑かれ、フランスの代表的なもう一つの山脈「ピレネー」も経験してみたい……それなら一度で二度、「海」「山」両方美味しい思いをしてしまおうというのが今回の発端でした。
「山」経由だと移動の負担も軽減され、Pyrénées経由でスペイン入り、バルセロナまで350kmです。


これまで「イタリア」「ドイツ」「スイス」と自動車で国境を越えてきましたが、「スペイン」は初めてです。しかしスペイン、フランス側のリゾート地はフランス人の人気のスポットでフランス語が使えるところも多いのです。

一般的に、我々がよく使う長期滞在スタイルの「AIR BnB」(キッチン付きレンタルハウス)。
一週間ほど滞在するのが欧州流で、炊事洗濯をしなければならないのですが、滞在費が安く済む、そして気兼ねなく過ごせる=旅行して疲れに行くのではなく「充電する」という意味でとても有効です。海辺だとMobilhome(モビロム)といわれるロッジがキャンプ場にありこれをよく利用します。

キッチン、バス付きのロッジ、バルコニーでBBQができます


しかしながらこれまでの経験から、今回は曰く
「たまには炊事しない滞在がしたい」
といわれ、まぁそれも一理ある!

とうことで今回選んだ海の滞在スタイルは「家族向けホテル」
一言でいうと「海ちか」のプール付き大衆リゾートホテルです。

ホテル駐車場の車のナンバーを見ると、フランスが約半分、次いでオランダ、ドイツ、ベルギースペイン……


食事はバイキング形式。ココでの滞在はひたすら浜辺で1日を過ごす、時々プール。
この流れだと日光を浴びてほどよく疲れた体にバイキング形式の食事がよく合うんです。一番大きなメリットは移動の必要が無く、全てホテルで完結。
特別美味しい物が出るわけではないですが、安定の食事が気兼ねなく楽しめる。食事の後は、プールサイドで毎晩何かしらのショーやコンサートがあるので、一杯やりながら眺めてゆっくりする。

徒歩数分の海水浴場、地中海、透明度良し、小魚が泳いでいました

多国籍なバイキング、お魚が美味しかった

ココナッツをその場で割って、飲ませてくれるココナッツ売り!我々が命名した「CoCo爺」

家族向け海水浴場なので、アクティビティも豊富、SASUKE 1時間で15€

安くて美味しい!!!

こういうホテルの滞在スタイルをフランスで初めて経験したのですが、空っぽ(vacancesの語源)にするにはもってこいの時間の流れでした。レンタルハウスだと食事の用意、買い出し、……を考えなければならない、時として地元の食材探しも楽しいのですが……
今回は過ごし方をあれこれ考えなくて良い、あくせくしない時間の流れを手に入れることができました。

朝の景色、 ホテルから海へ向かう歩道 ここは夜になると夜店が並び多くの人で賑わいます

砂は粒が大きめで、波がくると「サラサラ」と心地よい音がします

朝の海岸を散歩




結局子供に反対されてバルセロナにはいけませんでした。終始「海」!
バルセロナはトップシーズン以外で又チャレンジします♡

これにて総距離1700kmの旅が終わりました。
高速道路の巡航速度は130㎞、高速道路も無料区間が多く、フランスでの車での移動はストレスが大変少ないです。





いかがだったでしょうか?

多くのフランス家庭は夏バカンス以外に冬、春、秋も2週間休みがあるので家族で旅行に行ったり、触れ合える機会が多いです。
私の仕事上、そこまで染まるのが難しいのですが、子供によると、他の季節の休みにどこにも行かないのはクラスメイトに驚かれるようです。
フランス人の「バカンス上手」は我々にとって未知数な部分がまだ多く、道半ばです。

しかしこうやって夏のバカンスを欧州で経験することは我々日本人家庭にとって、子供達にとって、フランス社会で暮らす上で貴重であり、重要な体験となります。

来年こそは日本に帰国したいのですが情勢がコロナ、戦争以前と同じに戻ることを願ってやみません!

おまけ
車でスペイン国境を越えたときの動画です。普通の県道を走ってあっけなくスペインへ……


 UTK42

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2022-08-27

「日本人家庭」的フランスバカンス2022 その①

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フランスからこんにちは!
バカンス旅行記です。フランス在住日本人家庭が、フランスのバカンス習慣にもまれて鍛え上げられた感覚で、どこを選んで 何をしたのか?
2022年で6年目、バカンス的には5回目ですが、どんな旅をして何を感じたのか、書いてみようと思います。

実はフランス初年度は出かけませんでした。どこに行って良いか分からず仕事してました(^_^; 日帰りで湖に出かけただけでした。

2年目、日本に帰国ぜすにフランスで夏を過ごすことを決めました。子供達がやっとフランス生活に慣れはじめたところで日本に帰るのは酷というか、もっとフランスで楽しい思いをさせたかったのです。
そこから今年まで、日本には2回しか帰れていません。というのもまさかのコロナの影響で3年帰国出来なかったのは想定外でした。
そのかわり欧州バカンス魂が磨かれて「バカンスを過ごす心意気?」が少し身についたと感じています。

さて今回選んだのは「山」Pyrenéesピレネー山脈と「海」スペイン。

アルプスを二度ほど経験 してすっかりトレッキング(Randonnée)の魅力に取り憑かれたので、今回はもう一つのフランスの山脈を代表する「ピレネー山脈」を目的地にしました。ここでアルプスよりも野性味あふれる奥地の湖を歩く、撮影する、というのが自分のテーマでした。

宿を取ったのはトレッキングの目的地から車で30分ほどの「Saint Lary Soulan」という小さなスキーリゾートです。


街は小さいですが、スキー場、そして多くの自然に囲まれた立地。
街の在り方ってその場に行ってみないと見えないことが多いですよね。十分下調べしたのですが、思ったとおりこじんまりとしていますが、雰囲気のある素敵な街でした。フランス人に聞いても知らない人が多かったのでちょっと心配だったのですが、街は小さいけど観光地化が過ぎていない親しみが持てる街でした。
計5日間の滞在 主にしたのは

  1. 町歩き
  2. SPAでリフレッシュ
  3. トレッキング

1町歩き

滞在方法がAIR BnBのアパート。センター街にほど近い場所で歩いてアクセスできる環境です。親は毎日炊事洗濯ですが、街へ繰り出して地元の食材を買うのも楽しみの一つです。

家族向けのアパート 余裕のあるひろさ 子供達も一部屋を独り占め



センター街のアイコンの噴水


スキーリゾート地らしい町並み


お肉屋さんで物色、フランスの肉屋は楽しいです!

スライスしてもらい、買ってすぐ食べる醍醐味!


夕食は郷土料理ガルビュール(野菜煮込みシチュー)を買い込んで自宅で調理


町歩き途中、雪解け水の川で涼をとる

あちこちにアクティビティがあって心ここにあらず



2 SPAでリフレッシュ

街をあるくと色々なアクティビティが紹介されています。子供が喜ぶアクティビティを探しながら街をぶらつきます!
川や自然を使ったアクティビティは沢山あります

ロバのアクティビティも!

結局我々が選んだのはSPA。暑かったので水に入りたいという子供の要求でプールに行くことにしたのですが市営プールは人が多すぎたので、少し値が高いがSPAへ
気に入ってしまって二日連続……これも長期で滞在できる余裕かな(^_^)

塩素くさくない水で軽い水泳ができました

3 トレッキング

自分の希望だったトレッキング。事前にコースを下調べしていざ出発、しかし夕方から雨予報。
強行したけど、予定の湖へは交通規制で車でたどり着けず……急遽トレッキングコースを短縮、変更するが雨は予報どおり降ってきて道半ばで引き返すという残念な結果に!

本来車で通過するはずだった湖 Lac d'Oredon、
夏期の交通規制のためココに車を止めて別のトレッキングコースを歩きます

ピレネーは石が多いくて険しいと聞いていましたが、その通りでした

二つ目の湖に到着、ここで降雨、あえなく引き返しました

トレッキングコースは以下のサイトで探すことが出来ます。サイトは色々あるので自分が使っている一つの例です。距離、高低差、難易度、経過時間が記され、便利です。
ここで行きたいGPXデータをダウンロードして、GoogleMapのMyMapに保存すれば、現地で携帯片手にナビとして使うことが出来ます。
今回は①で降雨、引き返しました

こういったトレッキングやハイキングが非常に盛んなので、家族連れや、若い人、熟年のかたも沢山歩いています。まだ歩けない幼児を父親が「専用のかご」で背負ってトレッキングしている人が多くて、愛好の度合いがよく分かります!





いかがだったでしょうか?
アルプスとはひと味違った野性味あふれる山と自然、私は大好きです!

これまでこちらでバカンス感覚をみがいてきわたわけですが、総じて言えるのは、旅行といっても長期滞在(約一週間)なので、出かけるという感覚では無く、「そこに短期で住む」というのが正解です。短期に住むと何が起こるのか? そこで暮らすだけで「非日常」を手に入れられるのです。
非日常って日常ではないすべてが該当してしまうのですが、同じ「生活」というサイクルの中で日常と違った新鮮な感覚を得ることが出来るのです。

観光地を回って見聞を広げるのも一つの旅の形です。
一方でその土地に目的があっても無くても一定期間 家族でそこに住む、というのは自分の中で新しい感覚が研ぎ澄まされる感じがするのです。

日本に居て長期で滞在……というと学生時代の「合宿」を思い出します。自分はテニス部だったので、毎年夏に山中湖で一週間の泊まり込みの合宿、特訓をするのですが、朝から晩までコート上でしごかれ、疲労困憊の思い出が強く残っています。それと同時にいつもと違う土地で生活をして、毎朝湖畔のランニングから始まるルーティーンは、なにか合宿生活のなかで「特別」を感じる、新しい何かが芽生える瞬間だったのかなぁとおぼろげに今回の旅行と重ねて考えています。

「長い……」と強調するバカンス話は日本の方へ向けての発信でちょっと心苦しいのですが、欧州スタンダートのこの習慣で、彼らは「長期間の過ごし方上手」です。そりゃそうですよね、子供の頃から鍛えられるわけですから!

その延長上に、「こと上手」と自分は言っているのですが、事をオルガナイズする力、に長けていると感じています。観光地を回る訪問上手ではなくて、一つの場所に留まっていても、楽しむ力がたくましいという意味です。

家族とのふれあいと過ごす時間の量がタップリあるので、何をするのかはその人、家族次第。お金を掛けなくても楽しめる、思い出を作る方法は沢山あるんですね♡
こういう部分に、それぞれの国や地域の「家族のあり方」の違いの要素があるのではないか?と気づかされます!



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