金属の材料規格・海外規格
に関する情報をお届けします。これまでは海外規格に触れる機会はまれでした。
海外のエンドユーザーはいましたが、材料支給だったり、普通に指定JIS材を国内調達していましたのでこれほど規格の種類が多いことすら知らず、気にすることはありませんでした。
- フランスおよび欧州の規格の現状
- 実務上での規格の壁
- 仕上げ処理との関連
- 規格の表記 JIS対応
- 切削の違い
1.フランスおよび欧州の規格の現状
材料だなの表記も数種類 |
欧州規格EN、国際規格ISO、ドイツ、イタリア、ポ−ランド、スペイン、ロシア、英国・・・
欧州以外でも大市場のアメリカや中国規格もあり、その多さを改めて思い知ります。
2.実務上での規格の壁
フランスで引き合いを頂いた物を日本に依頼して作ることもあるわけですが、そこで立ちはだかるのがこの規格の壁です!海外材料規格対応表なる物があるので、相当材料としてJIS品を代用できる物もあるのですが、実際には代用できない物も多く、とくに熱処理に関する材種は差異が多いです。
3.仕上げ処理との関係
なので「熱処理」「表面処理」が絡むと、日本発注は厄介になります。相当材料をこちらフランスで処理した場合、本来の性能が出るのかどうかは分かりません。逆のパターンで、こちらから材料を支給した場合、日本での処理は現実的には不可能です。
切削は出来ても、現地材は現地で処理という方法でまかなわないと対応できない可能性があります。
4.規格の表記 JIS対応
ともあれEU圏内で通貨をはじめいろいろな物が共通であるにも関わらず、EU仕様もありながら各国の規格も存在するなんとも複雑な現状です。表記も数字だけだったり、アルファベがやたら長かったり、覚えるのに苦労します。いえ、今のところ覚えられません!
たとえば日本の「SUS304」がフランス規格の「Z7CN18-09」です。
JISの場合、表記の特徴で、アルミ、鉄系、ステンレスの見分けはつきますが、こちらの表記では判別は難しいです。
※ミスミHPから引用 |
上記は日本の対応表なので、大まか対応材が網羅されていますが、海外規格の材料からJIS相当を探した場合、無いものも多く、一つの壁となっています。
5.切削の違い
現在いろいろな材料を削っていますが、いまのところ切削自体で困るような物は日本と比べて特別ありません。昨今の刃物は優秀ですね!ワイヤーカットで検証できていないので、電気条件などは気になるところです!
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