2020-12-05

フランス 職場での「日仏の違い」

Bonjour 町工場社長の地域密着型ブログへようこそ

今更ですが、今回は自分のフランスでの日常を通して、

職場での「日仏の違い」

をご紹介します。
見た目では分からない違いですね。個人的にはすでに違いに慣れてしまったのですが、これまでは自分を慣れるれるように試行錯誤、努力していました。よくよく考えるとこういう違いこそ新鮮な話題であり、伝えるべきであると感じています。フランスにすでに住んでいる方にとっては新しいことではありませんが、個人的に日本がどうであったかを思い出しつつ、大きな違いをお伝えします。


朝 挨拶

挨拶は全員と握手です。大きな会社では関係部署での挨拶、自分の場合は所帯が大きくないので社内ほぼ全員と挨拶します。と言っても常に30名以上はいますかね。

男性とは握手、女性とは頬と頬をつけるビズ、両頬に一回ずつ、地方によって三回やるところもあります(^_^;
それにくわえて朝の雑談が長いので、これをすべてやり終えるまで15分はかかるかな?



服装

出勤の服装は至って平服、軽装です。現場の人はユニフォームに着替えるのですが、設計や事務の職場は、例えば夏なんかは短パンとか普通にありますね。営業はそこまでラフではありませんが、ネクタイはしません。自分の場合、ほとんどは社内なので、たまに顧客先に出向くときは服装に非常に悩みます!なんせ普段が余りにもラフなので。



朝礼は無し

日本の工場勤務ではまず朝礼から始まるのですが、こちらではだいたい定時に集まって、自販機前でコーヒーを飲んで部署の仲間と雑談しながら始まる感じです。雑談が得てして仕事の話になるのですが、全体での朝礼というのはこれまで一度も経験がありません、はい!





現場は朝6時から

自分は管理側なので8時開始ですが、現場は6時から動いています。平常勤務態勢は2勤制で、午前開始部隊と、昼前出勤部隊とに分かれています。





週35時間 金曜日は半ドン

フランスの労働法上、一般労働者は週35時間労働が基本です。残業はありません。工場や現場の場合、月〜木は8時間働いて金曜日は半ドン(3〜4時間)の勤務、昼ご飯を食べずに昼前に帰宅のパターンが多いです。日本の現場の皆さん、信じられますか?笑




昼ご飯は自前

ほとんどの人が手弁当です。弁当と言っても前日の晩ご飯の残りをタッパに入れて持ってきます。こちらは共働きがほとんどなので、男性自身が弁当を作ってくることもありますが、作ると言うよりは詰めて持ってくるだけ。共働きで節約した生活の後は、バカンスで散財する構造です。一点集中、なるほどです!

昼休みは短い

昼食および昼休みは30分程度、その分早く帰ります。
自宅で食べる人は往復の時間があるので休憩時間が1時間くらい?小学生は自宅でご飯を食べるか給食か選択できるので、自宅で食べる場合は保護者が迎えに行って、食後に送り届けなければなりません。



デザート必携

タッパー一品と前記しましたが、ヨーグルトと果物、デザートは欠かせません。日本の弁当のようにタッパーの中身は色とりどりでは無いけれど、食後のメニューが豊富です!!!
ヨーグルトなんて「子供じゃあるまいし!」なんて思っていましたが、いまは弁当に入っていないと不機嫌になる自分がいます(^_^;
フタの紙の裏に付いているヨーグルトをなめるのがこちら流です笑





外ランチはビールかワイン

お客さんや外部者との会議などがある場合、外食をするときは、そこでアルコールを飲むのは一般的です。沢山は呑みませんが、ビールやワインをたしなむのは普通なので、遠慮は入りません。




帰るときは速攻

朝の儀式が長い代わりに、帰りは「あっけなく」かえります。特に挨拶なく気がついたら居なくなってるパターンが多いです。
家で過ごす時間を大切にすると言うことの裏返し、または労働以外の時間を自分のために有効に使うことに長けているのです!小学生の登下校は保護者同伴が基本なので、奥さんと日替わりで早く帰る人も居ます。ジジババに頼める人はその限りではありません。頼むためにジジババの家の近くの学校を選択するのも至って普通です。


名前で呼び合う

(フランスに限らず)上司でも、苗字ではなく、名前(ファーストネーム)で呼び合うのが一般的です。「○○部長!」なんて言い方は存在しません!せっかく「名前」があるんだから使わなきゃ損ですよね 笑


フランス クロワッサン

誕生日や祝い事

祝い事のある日は、本人が同僚に振る舞うのが一般的です。パンやお菓子を買って全員に振る舞います。なので会社にはよくパン(クロワッサンやパンオウショコラ)やお菓子が並びます。自分の場合は、約3〜40人を想定して、パン屋に予約を入れておき、当日の朝に引き取ってから出社します。(4〜50€の出費です(^_^;)



香水率高し

降水率ではありません。女性はともかく、男性でも香水率が高く、現場のおやっさんでもしっかりつけてくる人も居ます。自分の場合は女性とのビズがあるのでたしなみ程度につけていますが、相手の香水が強いのでそんな気遣いは不要な気もします(^_^;
その強さと言ったら…残り香で誰がいたか判別できます笑



会社辞める 引き継ぎ無し

終身雇用という考え方はほとんど無く、そのときの個人的な都合やシチュエーションによって会社を移動することは当たりまえです。
「立つ鳥跡を濁す」と言う考え方は存在せず、机の中身もそのまま、個人の物だけ引き上げておしまいです。
サッカー日本代表が「ロッカーを清掃して帰る」のはどう見ても異質なんです!


いかがだったでしょうか?
会社による違いはあると思うので、これがフランスの全てではありませんが、自分が経験した中での一つの例としてお伝えしました。
多くが日本と真反対、最初は戸惑いましたが、肩肘張らず仕事ができるのはありがたいです。加えて家で過ごす時間が確実に多いので(日本にいたときは深夜まで働いていたので)雲泥の差に戸惑いましたが、これを有効に使って人として成長できるのであれば、その成長を仕事にフィードバックする。
「組織ありて個人あり」なのか「個人ありて組織あり」
価値観の違いですね!
両方を経験できるのは、それぞれの価値を肌で感じることができるので貴重な経験をさせてもらっています。

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それでは À bientôt ! (あ びあんとぅ!)

2 件のコメント:

  1. 面白かったです!私もフランスに住んでもうすぐ19年。 再度気づかされました。

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  2. コメントありがとうございます。自分は5年ですが、慣れって感覚を麻痺させますね。フランスで当たり前のことを改めて書いてみましたが、反響が大きくて嬉しいです。

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