2016-09-22

TOLERATOR

フランスの製造現場のレアグッヅを少しづつ紹介していきます!
現場目線での情報発信!がんばります。。

第一弾、はじめはコレ!

「TOLERATOR」 トレラトー


はめあい軸穴交差を一目で確認できるこれ。
手のひらサイズで、ダイヤル式になっています。


ダイヤルを回すと、公差規格が回転して、お目当ての公差が出たら、あとは対象径を見比べるだけ。
シンプルだけど、携帯出来て、便利です。

自分は携帯の公差アプリを使っていましたが、この「TOLERATOR」は範囲が広いのが特徴で、見たことない公差も入っています。

【DESCRIPTION(スペック)】
・φ500㎜まで
上下2か所の白い公差欄が回転します
・約6400の公差
軸だけですが、書き出してみます。
a9-13 b8-13 c5-13 cd5-10 d5-13 e5-10 ef3-10 f3-10 fg3-10 g3-10 h1-16
js1-16 j5-8 k3-13 m3-10 n3-11 p3-10 pr5-9 r3-10 s3-10 t5-9 u5-10 v5-8
x5-11 y6-10 z6-11 za6-11 zb7-11 zc7-11
※穴も同様の公差あり





・対象規格の表示
DEUTSLAND DIN7160/61
SCHWEIZ VSM 58401/02
USAS B4J
OSTERREICH621.753.2
ESPANA UNE5023
ITALIA UNI6388
ISO R.286
ENGLAND BS4500
FRANCE PNE 02105-118
BELGIQUE NBN 138
SVEDEN SMS2101-58
PORTUGAL NP190
HOLLAND NEN2800
JAPAN JIS B0401

うちでは検査室、現場の両方で使っています。

ARBRE(仏)、SHAFT(英)、WELLE、ALBERO・・・とEUの多言語で書かれているところもいいですね。
EUの加工をするなら一台持っておきたいですね~。もちろん日本でも使えます!
日本へのお土産にもいいかもしれません。

おなじ構造で、「タップ、スレッドバージョン」と、「測長規格バージョン」が存在します。
また今度詳しく調べてみます!





2016-09-20

Saint Etienne(サンテ=ティエンヌ) vol.1

SaintEtienne(サンテティエンヌ市)および地域を行政区画、地理的な観点で日本と比較しながら簡単にご紹介します。


  1. 行政区画
  2. ARA オーベルニュ ローヌ アルプ 地域圏
  3. Loire ロワール県
  4. Saint Etienne サンテティエンヌ市
  5. 工業の町
  6. 日本との比較


1.行政区画

フランスの行政区画は
州(地域圏)→県→市
という区分けとなります。

2.Auvergne-Rhône-Alpes地域圏 ARA オーベルニュ ローヌ アルプ


2016年1月よりサンテティエンヌが属するローヌアルプ州と隣接のオーベルニュ州が合併し、
オーベルニュ・ローヌアルプ州
として新体制となりました。
フランス第2の経済成長拠点であり、欧州全体でもGDPベースで実に第8位の経済規模を誇ることとなります。スイス、イタリアに隣接し、サンテティエンヌからは車で2~3時間ほどで国境まで行ける立地です。

面積 69000k㎡(北海道83400㎡)
人口 760万人(大阪府880万人)、


オーベルニュローヌアルプ州
















3.LOIRE県


フランスの県は県番号が割り当てられており、42番 全体で95番まであります。
縦に長く、サンテティエンヌは下方(南)に位置します。



サンテティエンヌはロワール県の県庁所在地です。

面積 4781k㎡(和歌山県)
人口 75万人(国内26位)



4.Saint Etienne サンテ=ティエンヌ



SaintEtienneはリヨン(フランス第二の都市)から南西約1時間ほどの位置

面積 80k㎡
人口18万人弱



5,工業の町

炭鉱と武器製造に端を発する工業が根付いた町
炭鉱の博物館や、工業を主とした展示がある博物館、武器工場跡地など工業の歴史を色濃く残しています。
町工場といわれる小さな事業所も数多く点在しています。

スイスの山間部に近い方面は、時計産業に代表されるような小物の精密部品
ここサンテティエンヌは、中程度の大きさ
沿岸部では重工が盛ん
な印象です

6.日本との比較

日本人は町自体、および近郊を含めて20人ほどしかいません。
日系企業が1社、駐在の方が数名いらっしゃいます。

在住の日本人はほとんどが日仏カップルで、日本人女性がほとんど、男性は非常に少ないです。
今のところ駐在さん以外で日日家庭(夫婦日本人)はいらっしゃいません。
ちなみにリヨン在住の日本人は2000人以上いるそうです。

以下は日本とフランスの比較です。

面積比で フランス×0.7=日本
人口比で フランス×1.9=日本
です

人口密度が日本の1/3  スカスカな印象です。レジャーや遊びに行っても日本のような混雑に合うことが稀です。渋滞も少ないし、その点は快適です!

( )は世界順位です。


※引用元 ウィキペディア

サンテティエンヌVol.2 へ続く


ではまた! A bientôt !  あ びあんとぅ!


2016-09-11

Paris 同時テロと展示会出展

渡仏一ヶ月後に、大きな事件に見舞われます。
欧州活動の一つに展示会出展があります。
2015年は、11月17~20日にParisでおこなわれるMIDEST2015にAS-MECA BERNARD、由紀精密、Quleadと共に参加予定でした。

http://www.midest.com/




中小サプライヤーによる展示会で、欧州を中心に、中東・北アフリカ・アジアを含め、1000社以上の企業が参加しています。

11/13、開催準備日の前々日に、パリ同時テロが起こりました。
日仏で出展準備を進めていたのですが、日本チームの渡仏直前に起こりました。
搭乗まで一日に満たないタイミングで、参加か否かの決断に迫られました。

・通常通り出展
・日本チームは来仏せず、フランスチームだけで出展する
・展示物だけ並べて、会場には立たない
・出展取りやめ

情報が錯綜し、パリ現地の生情報を入手するも、国家非常事態宣言も発令され、予想がつかない状況に追い込まれました。
出展料が返還されないかもしれないが、出展という選択肢はあまりにもリスクが大きいと判断し、参加を取りやめました。
展示会自体は開催されたのですが、出展者、来場者ともに望むべき効果は得られなかったと思われます。

2015年は二度の大きなテロがフランスで起こりました。そして違う視点で見守りました。

一度目の1月に発生した「シャルリーエブド」のテロは、日本でメディアの情報を頼りに見守りました。外からの目線でフランスの安全を憂いていました。

二度目の今回は現地滞在後に起こった、そして巻き込まれる可能性があったかもしれない事件です。

そして現地フランスにいて感じたこと。
・危険は隣り合わせであること。
・ヨーロッパ、そして世界の現実を思い知ると同時に、日本がより安全であるということ。しかし日本もかつては戦争もしたし、本土空襲や地上戦に巻き込まれました。その上で今の安全があるということ。
・危険の度合いというのは比較や計り知ることはできませんが、日本においても地震などの自然災害、オウム真理教サリン事件、原発問題など、危険は他人事では無いこと。
改めて見ると完全な安全はどこにいても無いということです。

渡仏後に大きなテロが起こったために、フランス・ヨーロッパを危険視する風潮があり残念でなりません。
しかしテロ後も時間はいつも通りに流れ、人々は生活し、経済は動きます。
感覚的に言うと、日本でサリン事件は起こったけど、普通に生活している感じです。
きっとそのとき日本に滞在していた外国人達はみな母国から安否を気遣われ、母国では不安な時間を過ごしたのだろうと思いを巡らせました。

危険について現地で感じる情報は、引き続きここで発信していきます。