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2022-01-28

フランスにおけるドローン規制と登録制度

お気軽に、シェア歓迎です!


Bonjour 

町工場社長の地域密着型ブログへようこそ



趣味でドローンを飛ばしてフランス地元の景色や自然を配信しています。
昨今のドローン人気、増加に伴い、世界的にそれぞれ国や地域で航空法に基づくドローンの法整備が進んでいます。
フランスは基本的にEU🇪🇺の法に準拠するのですが、EU内でも各国それぞれの規制があり、大差はないのですが確認する必要があります。

今回はその「規制、ルールの確認」と「機体登録手続き」「民事保険 responsabilité civile 」について簡単に紹介します。
今回は自分が所有する250g以下にカテゴライズされる一番小さい機体を例に記します。
以下に紹介する内容は、フランス政府HP上で、それぞれ自分の機体に該当する選択肢を進むと表示される仕組みなので、わかりやすいです。他のクラスの機体も一問一答の順を追って確認出来ますので翻訳機能を使って確認してみて下さい。

  1. 政府の規制および情報(9項目)
  2. パイロット(所有者)の登録 番号の発行
  3. 民事保険
  4. 飛行スポット確認アプリ


1. 政府の規制および情報

フランス政府のページを示すマリアンヌのロゴ 


手順
まず初めに国で定められる規制のページがあるのでここを見ます

選択肢
  1. 2021年以前購入かまたは以降か
  2. 機体にCEカテゴリーが識別されているか否か?
  3. 該当のドローン重量(㌘数)をクリック
以上の操作で該当する規制のページが開かれます

DJI mini 2 250g未満に該当するドローンの政府ページ説明を以下に要約します

関連情報

1)2023年以降、CE準拠のカテゴリーに基づき、全てのドローンがクラス分けがされる予定
2)レクレーションドローンに指定されるルール(日本と大差なし)
  • 人の上を飛ばないでください
  • 最大飛行高度(高さ120メートル)を尊重する
  • デバイスを見失ったり、夜間に使用したりしないでください(有視界飛行)
  • 市街地の公共スペースにデバイスを飛ばさないでください
  • 飛行場の近くでデバイスを飛ばさないでください
  • 原子力発電所、軍事用地、自然保護区など、機密性の高い場所や保護された場所を飛行しないでください。
  • 関係者の同意なしに映像を配布したり、商業的に利用したりしないことにより、他者のプライバシーを尊重します。
  • この活動の実践のためにあなたが保険をかけられている条件を確認してください
  • 疑わしい場合は、民間航空総局(DGAC)に確認してください。
3) 最低年齢

ドローンを飛ばすには、14歳以上である必要があります。

ただし、次のいずれかの場合、年齢に関係なくドローンを使用できます。

  • ※あなたは自分でドローンを作りました、そしてそれは250グラム未満の重さです。16歳以上のリモートパイロットが同行します。
4) パイロット登録

ドローンにカメラが装備されている場合は、DGACにオンラインで登録する必要があります。

▼パイロットの登録は以下から可能です

リモートパイロット航空機ユーザー向けの公開ポータルサイト


登録の最後に、FRA +13文字の形式のオペレーター番号が提供されます。この番号をドローンに表示する必要があります。ドローンが地上にあるときは、番号が読み取れる必要があります。

ナンバーをテプラで貼ってみました


トレーニングを受ける必要はありません。ただし、「オープンカテゴリーA1 / A3トレーニング」を受講することをお勧めします。トレーニングは、AlphaTangoポータルサイトで実施できます。(何回でも受験可)

5) 飛ばせる範囲

フランス大都市圏のレジャードローンの制限区域の地図は、オンラインポータルサイトで参照できます。

6) 飛行高度

高度は120mです。一部制限区域では50mに制限されます(※飛行制限区域は以下で紹介するアプリで確認出来ます)


7) ドローンの識別

800㌘以上の機器は電子信号装置を搭載し、ドローンを民間航空総局(DGAC)に登録する必要があります。登録せずにドローンを飛ばすと、750ユーロの罰金が科せられます。登録の有効性は異なる場合があり、取得した証明書に示されています。最長5年です。

ドローンが登録されたら、登録番号をドローンに付ける必要があります。登録番号を付けずにドローンを飛ばすと、750ユーロの罰金が科せられます。

管理の場合、登録証明書をすぐに提示できない場合、38ユーロの罰金が科せられます。

8) プライバシーの尊重
ドローンがそれらに関するデータを記録する可能性のあるカメラまたはセンサーを備えているかどうか、ドローンの周りの人々に通知する必要があります。

人を認識または識別できる画像(顔、ナンバープレートなど)を許可なく保存することはできません。

画像の配布は、関係者またはプライベートスペース(家、庭など)の場合は所有者の許可が必要です。商業目的または趣味目的で撮影された画像を使用することはできません。

プライバシーが侵害された場合、同意なしに人々の画像や言葉をキャプチャ、記録、または放送することにより、1年間の懲役と45,000ユーロの罰金が科せられます。

9) 夜間飛行
夜間は、照明器具を装備していてもドローンの使用は原則禁止されています。安全規則に違反し、飛行禁止になった場合、1〜6か月の懲役、15,000〜75,000ユーロの罰金が科せられ、ドローンが没収されます。


2. パイロット(所有者)の登録 番号の発行

政府HPの上記中に記載のある指示事項「機体登録」を以下の手順で行います

リモートパイロット航空機ユーザー向けの公開ポータルサイト


アカウント作成
 個人情報を入力します

機体情報入力
 機種、重量、機体番号など
すぐその場で13桁の番号発行

3. 民事保険

250g以下のレジャー目的のドローンにはいまのところ保険の義務はありません。しかし民事でのトラブルの場合、保険がカバーしてくれるので、多くの人が加入しているのが現状です。
人気のある保険が以下となります。フランスで一般的な住宅保険のマルチリスク対応型保険の場合、小型ドローンの民事保証を行ってくれる場合があります。保険会社に聞いてみると良いです。

年間23€からの民事保険 


4. 飛行スポット確認アプリ




政府のポータルサイトと併せて、人気があるサイトがこの「Drone-Spot」です。携帯アプリもあり、非常に便利です。飛行禁止区域を確認するだけでなく、ユーザーによる実際の飛行履歴から飛行できるポイントを探すことが出来ます。世界地図になっているのですが、情報が多いのは欧州メインです。日本でも一人のユーザーが飛行履歴を登録していました。
携帯アプリで簡単に目的地のコンディション(天気、気温、日の出日の入り、風速、気圧、湿度 etc)確認出来るので便利です。



最後にドローンに関する世界各国の情報ソース

少し長くなりましたが、250㌘以下のドローン規制について書きました。一番規制の少ない250以下のカテゴリーです。上記を踏まえれば、欧州で飛ばすことも可能です。参考にしていただければ嬉しいです。
各法規は更新されるので、かならず最新の物を参照下さい!

最後に宣伝ですが、空撮動画を共有します。フランスの地方の一部を切り取った空撮です。
Bon drone ! 良い飛行を!


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2020-02-14

フランス 現場の安全装備!高級耳栓!!

Bonjour 町工場社長の地域密着型ブログへようこそ



今回は、久々に町工場ネタをお伝えします。

現場で働く人にとって安全装備は欠かせませんね。

安全装備の日仏の違い

について、主観を大いに交えながら解説します。


  1. 安全靴  CHAUSSURES DE SÉCURITÉ
  2. ヘルメット CASQUE
  3. 作業着 Vêtement de travail
  4. 耳栓  BOUCHON D'OREILLE / CASQUE ANTIBRUIT



1.安全靴 CHAUSSURES DE SÉCURITÉ




これは万国共通ですね、おそらく。つま先に鉄芯が入った、足が潰されないための防護用の作業靴。こちらでも旧来の革製の安全靴以外にスニーカータイプのものが今は主流です。しかもオイニィがきついのは古今東西共通ですね。


臨時の来客用 🇫🇷あるある!



2.ヘルメット CASQUE


切削加工現場では余り見受けません。日本の場合は地震があるのでその防護もかねて、日常は使わなくても、常備しているところも多いと思います。
こちらも日常使用での普及率は低いです。建設現場などはもちろんしっかり普及していますが、中小の金属加工工場の場合は無いところも多いと思います。
地震が無いので、物の置き方とかは日本で危険に感じることが、こちらではまかり通ってたりします。




3.作業服 Vêtement de travail


やはりこちらも日仏の大きな違いはありません。一つフランスで印象的なのは、こちらによくあるタイプで「裾」が長いガウンのような物があります。これを使っている作業員をよく見ます。精密加工の機械のオペレーターや汚れる作業の時に着用している印象があります。これを着ていると、現場の見た目や雰囲気がインテリジェンスあふれる感じになります笑!





4.耳栓 BOUCHON D'OREILLE / CASQUE ANTIBRUIT



最後に耳の保護器具です。日本では余り見受けませんが、フランスでは普通の町工場でも装着率が高いです。外付けタイプのものと、耳栓タイプの物があります。


外付けヘッドフォンタイプ  CASQUE ANTIBRUIT


さてここから先日体験した超レアネタです 笑!
耳栓タイプ(BOUCHON D'OREILLE)、多くがオーダーメイドの耳栓を着用します。日本の普通の町工場では余り見ませんがこちらは多いです。実は先日作ってもらう機会があり、その様子をリポートします。
「置き薬屋」のようなごっつい鞄を持った耳栓の専門屋さんが型取りをしに来場しました。

昭和の匂いのするゴッツい鞄!中には型取りの資材が詰まっています!

その場で紙コップに2液タイプのシリコン製の型剤を調合します。

左下に見える青いものは、型剤の侵入を防止するスポンジ製のフタです。取り出し用の紐付き!


まずは耳の中をしっかりライトでチェックされます。そのあと耳の中に小さなスポンジをピンセットで挿入し、そのあと型剤を注射器で注入します。小さなスポンジは型剤の侵入を耳の奥で止めるための物で、ひもが付いています。


そしていよいよ型剤注入。冷たい歯磨き粉さながらのシリコンジェルが注入されます。



注入後、数分待機します。見えているひもは、先に入れたスポンジの取り出し用です。

私の耳型!

これが固まった後の取り出した型剤です。青いのが先行挿入したスポンジです。
この型を元に反転型の耳栓が完成します。

約2週間ほど待って、完成品が配送されました。「PROTAC」耳栓専門の会社です。しっかりしたパッケージに包まれた本体と、下の箱は耳栓洗浄用のタブレットです。コップに水を入れ、タブレットを溶かすと洗浄液の完成です。




青の丸いケースが保管用のプラスティックケースです。黒いひものような物は、両方の耳栓に取り付ける落下防止のためのコードです。長さ調整が出来ます。


耳栓本体。この黄色い部分に先ほど紹介した落下防止のコードがとりつきます。現場では話をするときなど耳栓を取り外すことが多いので、このひもは欠かせません。取り外したら首にかけておけばOKです。
どうしてこの耳栓が普及しているのか?正確な情報は調べられなかったのですが、自分の主観では耳の聞こえ方が人種の違いで誤差があるように思います。自分も常に現場にいますが、経験から判断しても機械音が特段気になるというレベルではありません。瞳の色が違えば眼球の光線に対するまぶしさが違うように、聞こえ方がアジア人と違うのかな?という印象です。いずれにしても耳を守るという意味では装着した方が良いのかもしれませんね。フィット感は抜群で、とてもよい防音効果が得られます!

特注の耳栓、日本ではレアですが、安全装備の普及が行き届いたら、皆さんの会社でもひとついかがでしょう?一度作ったら長年使える代物です!

それでは! À bientôt ! ア ビアントゥ!

2016-09-22

TOLERATOR

フランスの製造現場のレアグッヅを少しづつ紹介していきます!
現場目線での情報発信!がんばります。。

第一弾、はじめはコレ!

「TOLERATOR」 トレラトー


はめあい軸穴交差を一目で確認できるこれ。
手のひらサイズで、ダイヤル式になっています。


ダイヤルを回すと、公差規格が回転して、お目当ての公差が出たら、あとは対象径を見比べるだけ。
シンプルだけど、携帯出来て、便利です。

自分は携帯の公差アプリを使っていましたが、この「TOLERATOR」は範囲が広いのが特徴で、見たことない公差も入っています。

【DESCRIPTION(スペック)】
・φ500㎜まで
上下2か所の白い公差欄が回転します
・約6400の公差
軸だけですが、書き出してみます。
a9-13 b8-13 c5-13 cd5-10 d5-13 e5-10 ef3-10 f3-10 fg3-10 g3-10 h1-16
js1-16 j5-8 k3-13 m3-10 n3-11 p3-10 pr5-9 r3-10 s3-10 t5-9 u5-10 v5-8
x5-11 y6-10 z6-11 za6-11 zb7-11 zc7-11
※穴も同様の公差あり





・対象規格の表示
DEUTSLAND DIN7160/61
SCHWEIZ VSM 58401/02
USAS B4J
OSTERREICH621.753.2
ESPANA UNE5023
ITALIA UNI6388
ISO R.286
ENGLAND BS4500
FRANCE PNE 02105-118
BELGIQUE NBN 138
SVEDEN SMS2101-58
PORTUGAL NP190
HOLLAND NEN2800
JAPAN JIS B0401

うちでは検査室、現場の両方で使っています。

ARBRE(仏)、SHAFT(英)、WELLE、ALBERO・・・とEUの多言語で書かれているところもいいですね。
EUの加工をするなら一台持っておきたいですね~。もちろん日本でも使えます!
日本へのお土産にもいいかもしれません。

おなじ構造で、「タップ、スレッドバージョン」と、「測長規格バージョン」が存在します。
また今度詳しく調べてみます!