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2021-05-28

近所のスーパーのかわいい車!Renault Estafette

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Bonjour 

町工場社長の地域密着型ブログへようこそ




近所のスーパーの魚屋さん
かわいい車のモチーフが飾られているので調べてみました。
Renault Estafette(エスタフェ)という1960年代に製造されたバン(仏:Camionnette カミオネット)です。1960年昭和35年、最初の東京オリンピックの3年前ですね。東京タワーが完成した年でもあります。

「エンブレム」フォントがなんとも時代を感じさせます!

日本でのダイハツミゼット(オート三輪)と同時期の車になりますね!
wikipediaより

同時期のファット 600 ムルティプラ(1956-69)イタリア
wikipediaより

ボディ構成の変更でトラックタイプもあるようです。


それまでのリヤエンジンからフロントエンジン、フロント駆動という新しい方式を取り入れられたバンです。その後リヤ駆動へと変遷します。

諸元

出展wiki
  • R2130 / 31
    • 生産期間:1959年5月– 1962年5月
    • エンジン:845 cc、32 PS(24 kW)
    • 積載:600 kg
  • R2132 / 33/34/35
    • 生産期間:1962年5月– 1968年11月
    • エンジン: 1,108cc, 45 PS(33 kW)
    • 積載:「Estafette1000」の場合は800 kg、1,000 kg
  • R2136 / 37(2137は「Plateau」および「BaseCarrosable」オープンベッドピックアップです)
    • 生産期間:1968年9月– 1980年6月
    • エンジン:1,289 cc、54 PS(40 kW)
    • 積載:R2136の場合は800 kg、R2137の場合は1,000 kg


当時の日野との関係

が興味深いです
日野コンマース 

コンマースの背景には、ルノーの1959年に発売されたエスタフェット(en:Renault Estafette)同様の構成の商用車があり、当時の4CVのノックダウン生産を通してルノーの技術に理解を深めていた当時の日野が、似通った発想を持ってこの車に行き着いたことは疑う余地はないでしょう。
しかし、日野とルノーの間でエスタフェットに関する技術供与契約は行われなかったばかりか、ルノー側から、「エスタフェットに似せないように」とのクレームを頂戴し、設計を変更した箇所もあるという。
日本の自動車業界の過渡期、少し前の中国を見ているようです。

現代のRenault バン

最新のルノーのバンは色々タイプがありますが、traffic が相当しますかね?
日本でも人気の高い Kanguu

日本では……

フードトラックとして現役で頑張っている例です。どれもかわいいし、味が合って良いですね!

▼国際色豊かなフランス自動車事情▼

 



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2021-03-19

サンテティエンヌ 炭鉱博物館 Musée de la mine


 Bonjour 町工場社長の地域密着型ブログへようこそ 

さて今回は、地域密着で地元サンテティエンヌの観光名所の紹介です!


炭鉱の町サンテティエンヌ 

フランスの中では中規模の地方都市という位置づけですが、町が栄えた起源に炭鉱があります。13世紀ごろからこの地で採掘が始まり、フランスで最も多くの炭鉱労働者がサン・テティエンヌで暮らしていました。1840年頃には鉄道が開通し掘削が盛んになります。産業革命後には、フランスで生産される石炭の半分がサン・テティエンヌの炭鉱から産出されていました。閉山の1973年まで稼働し続けます。

石炭が取れたことでサンテティエンヌを含む近隣の町も勃興し、労働者が集まり人口が増えました。戦時には燃料となる石炭が取れたことで非常に栄えることになります。燃料が石炭から石油に代わり段々と下火となるわけですが、その次に武器製造に端を発する工業が栄え現地に根付き、今に至ります。

その町の起源を紹介する炭鉱博物館が市内に存在します。1991年創立。保存された実際の炭鉱跡地に整備れた博物館、当時の建屋を利用して常設展示スペースではその歴史や起源に触れることができ、実際の坑道がある地下スペースでは現場でどのように作業が行われていたのかを時代を追って見ることが出来ます。
自分は工業系の仕事なのでこういった博物館はとても興味深く、幾度となく足を運びました。日本にも炭鉱博物館はありますが、また趣の違った博物館となっています。

サンテティエンヌ炭鉱博物館
入り口の門構え 外壁を含め中の建屋もほぼ当時のまま

サンテティエンヌ炭鉱博物館
石炭に支えられた戦争、そして戦没者を奉る銅像

サンテティエンヌ炭鉱博物館
労働者のロッカー代わりの更衣室! シャワールームの前室に当たるこの場所
個別の鍵を使って天井から下がる自分の鎖を引くと作業着、ヘルメットなど天井に吊されている一式が降りてくる仕組み

サンテティエンヌ炭鉱博物館
坑内の見学はヘルメット着用です。坑道に降りるためのエレベーター

サンテティエンヌ炭鉱博物館
坑道内は時代ごとに作業方法や現場の状況が再現される

採掘初期は手掘りが主流で過酷な労働条件で働いており、上半身裸で掘削にいそしんだ。時代が変わり、作業着ヘルメットなど安全面で進歩し、技術の発達と主に空圧工具などが使われはじめた。ストライキ、サボタージュ(破壊、ぞんざい、手抜き、日本語でも使われる「サボる」)という言葉が生まれたのはこの過酷な労働条件が発祥の一つであると案内されます。

サンテティエンヌ炭鉱博物館
馬は重要な運搬作業に欠かせない動力で、坑内で飼育されていた

サンテティエンヌ炭鉱博物館
狭い構内で活躍した運搬トロッコを引く馬

サンテティエンヌ炭鉱博物館
電動化によるモータの発展により、エレベーターで揚重運搬し、線路で搬出していた。最終的に川を使って船で目的地まで運搬するのですが、その船着き場までの運搬に鉄道が敷かれたのが、フランスで最初の鉄道(1827年)となりました。(Saint Etienne と Andrézieux-Bouthéon 15㎞ )イギリスで世界最初の鉄道が開通してから二年後です。

サンテティエンヌ炭鉱博物館
大量の石炭を揚重するためのモーター室 地下700メートルまで掘り下げられ、最盛期には年間90万tonの石炭が採掘、揚重された。

サンテティエンヌ炭鉱博物館
揚重モーターを司る分電板などの制御器機

サンテティエンヌ炭鉱博物館
モーター室にあるメンテナンス用の可動式クレーン

サンテティエンヌ 炭鉱博物館 ランプ管理
地下に降りる前に作業員が装備するランプの管理室。ランプも火をともした時代から電気に移り変わります。ここでランプの数量管理と共に作業員が坑道に残っていないかを管理していた。ピーク時は1500人が働いていました。

サンテティエンヌ炭鉱博物館

現在はコロナの影響で博物館が閉鎖施設の対象となり利用出来ません。いずれ再開すると欧州各国から観光客が押し寄せる人気のスポットです。2023年ワールドカップラグビーフランス大会では世界各国から観戦者が訪れるので、ホットスポットになること間違い無しです!

一時間半のガイド付き見学が7,5€、ショップは炭鉱にちなんだユニークなお土産が多いので現地ならではの面白グッズが手に入ります。

工業が発展していた時代の起源であるここはサンテティエンヌの原点であり、ここの出身者である「フランソワ・コワニエ」は 日本の炭鉱技術の発展に寄与した知られざる「お雇い外国人技師」であり、日本の兵庫県 生野銀山に銅像がたてられている、そんな両国の関係もあります。(過去記事参照 サンテティエンヌと日本との関わり)

今回紹介したこの博物館と、もう一つサンテティエンヌを象徴する工業を解説する「Musée d'Art et d'Industrie(工業、アート博物館)」はエンジニアだったら訪れたいスポットです。また別の機会に紹介します。

公式サイト Park-Musée de la mine 炭鉱博物館公園

欧州各国の炭鉱博物館(Wikipedia)





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2021-03-11

Savoieサボア地方で出会った世界的ナイフメーカー「OPINEL」   

 Bonjour 町工場社長の地域密着型ブログへようこそ

opinel.com

「Opinel」

世界的に有名なフランスの折りたたみナイフの老舗メーカーです。日本でもよく知られていると思います。キャンプやアウトドアのショップで見かけたことのあるロゴではないでしょうか?持ち手の柄の部分が木製で、刃が折りたためるのがオーソドックスなOpinelのスタイルです。シンプルでかっこいいです。


opinel オピネル ホンポアン
博物館のある町 St-Jean-de-Maurienne の ホンポアン に飾られた
Opinelのナイフのモチーフ

St-Jean-de-Maurienne

1850年にジョセフ・オピネルによって創業されたOPINELの発祥の地Savoie。

昨年、Savoie県の Saint-Jean-de-Maurienne を訪れたときにホンポアンの中心に飾られたモチーフに出会ったことがきっかけでした。そしてお土産屋さんに入って見かけるナイフの陳列、そうココはスイスにも国境を接するナイフ老舗メーカー発祥の隣接地でした。

Savoie サボア県

wiki.com



自分が訪れたこの町には「Opinel」の博物館とショップがあります。

Opinel.com


オピネルの代表作N°08

1890年 明治23年から採用したN°01〜N°12というデザインが今現在も採用され続け、変わっていないなんて驚きです!
1960年代 にハンドル材が桜からブナに変更されました
1955年 にナイフが閉じた状態でも安全に持ち運べるように「セーフティーリング」が開発され、今に至ります。

オピネル ナイフ No8
自分が現地で購入した「N°8」 サイトでは10€です。安い!
日本のサイトでは2500円でした。


opinel オピネルNo8
ナイフ側面の刻印 INOXとはフランス語で「ステンレス」の意 
詳しくはコチラ


Made in Franceが刻印されています。
個人的にはフランス語がよいなぁ(^_^;



品番が刻印されています Opinelの代表作「N°08」
このリングを廻すとストッパー機能が働き、刃が収納された
刃が開かない構造になっています

自分の職場のフランス人は、昼食の食後に果物やクルミなどを食べる人が多くて、いわゆるデザート代わりなんですが、そのときにそれぞれ自前のナイフで皮をむいたりクルミを割ったりしています。そんな機会を想定して買ったわけですが、日本で30年前に買ったWengerの十徳ナイフを持っていたので、多機能はそちらに任せ、純粋に切る用途として使うためにこれを選びました。

ウェブサイト

たかがナイフなんだけど、ウェブサイトがかっこよくて、用もないのについポチってしまいそうです。国内でも販売サイトが沢山あります。でも日本では買えないセット物とか限定版などは現地ならではですね!料理用とかチーズ用、子供用、牡蠣用、キノコ用など日本では手に入らなさそうなモノも沢山有ります!1998サッカーフランスワールドカップ開催時にはオリジナルモデルなどがあったようなので、今度の2023ラグビーワールドカップフランス大会でも出るでしょうね、期待したいですね!

※配送が世界中可能でした、日本への配送は約2000円〜 詳しい情報は下記サイトにて

製造に関する詳細情報や

歴史、そして

ショップ案内など

とにかく情報が満載でサイト内を散歩するのが楽しいです。
フランス全土に取扱店とオフィシャルショップがあるので、もし近所を通るなら寄ってみても良いですね!

最後に

1890年の創業、家族経営からはじまり、一つのスタイルにこだわり作り続け、その難しさを乗り越え、世界的なメーカーに成長した歴史と息吹に触れるのは感動します。性能だけでなく、そのデザインも評価されて、ここで紹介した「N°08」はニューヨーク近代美術館へも所蔵されました。またその技術と経験、デザインが詰まった製品が安く買えるのは素晴らしいですね。その創業者魂と文化が生き続けていることの価値は計り知れないです。自分も製造に関わる人間としてフランスで働いているわけで、そういう文化や価値を感じながら、仕事に向かいたいと思います!またお目にかかりましょう!


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