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2020-03-16

コロナウィルス20200315

Bonjour 町工場社長の地域密着型ブログへようこそ


本日は、3月15日の日曜日 コロナウィルスへの対応の所感です


前回は危機レベルか低かったので、差別に対するコメントを1月末に投稿しましたが、今回はイタリアの感染拡大に続きフランスも同様の状況にあるため、政府が緊急対応を始めました。

木曜日にマクロン大統領の声明があり、全ての学校(幼、小、中、高、大学)の閉鎖が決まりました。フランスは共働き世帯がほとんどなので、その影響は日本より甚大です。この時点では、高齢者の保護、および企業に対する金銭的な保証なども謳われました。



二日後、その週の土曜日、予定外の首相声明があり、生活に最低限必要な店舗以外(レストランやカフェ、映画館などすべて)の営業が停止という判断がなされ、土曜日の零時からの緊急施行となりました。緊急の判断であったようです。




イタリアが上記の措置をしてから10日ほど遅れてフランスも同様の対応になりました。

自分が職場で感じた危機管理に対する反応ですが、挨拶の握手禁止、ビズ禁止、など具体的に政府から指示がされているのですが、それに対しての行動が伴いません。「まだ遠くの話」「それだけ禁止したって他にも危険因子があるので意味なし」「自分たちは大丈夫」という考えが見え隠れします。

ただし、もちろん意識高い系の人もいて、挨拶は言葉の挨拶だけ!それは日本人の自分から見ると評価に値する行動です。ただその行動が浮いてしまっている感が拭えないのが現状です。
日本で同様の状況だったとして、皆が握手禁止を励行している中に、一人だけ握手をしようとする人がいたら浮きますよね?「あいつやばくね?」そんな感じです。

一般国民レベルの対人間の羅漢はその国民一人一人のまさしく意識に掛かっている!と感じるわけですが、意識が薄い、または自己主張や意見をしっかり持っている、ことがわるい影響を出している部分が拭えません。そんな風に感じます。

一般生活レベルでは、政府発表があっただけに、商店はしっかり休んでいるようです(この時点では日曜日なので、一般のレストランは日曜日お休みなので、来週平日から実施されることでしょう)。しかしながら地方自治選挙は予定通り行われました。ここは政府も苦渋の選択だったのでは無いかと思います。






スーパーや食料品店では、保存が利く商品、(パスタ、粉関連、水や飲料、トイレットペーパーなど紙関係など)軒並み品切れです。

その他、各組織や部門から通達やメールなどもき始めています。
・自分の所属するテニスクラブはコートの使用禁止
・地域の試合などは軒並み延期
・イベントの中止または延期
・仕事の面では、出張(人の移動)禁止
・外部者の社内立ち入り禁止
など

流通などどのくらいの稼働率で動けるのか、まだ不透明で、生活に支障を来すかはこれから様子を見ます。

イタリアと同様に終息カーブを描くのか、そのタイミングが遅れるのか早まるのか、今後に注目です。

続報 
コロナウィルス20200317
コロナウィルス20200318

ではまた! A bientôt !  あ びあんとぅ!

2020-02-14

フランス 現場の安全装備!高級耳栓!!

Bonjour 町工場社長の地域密着型ブログへようこそ



今回は、久々に町工場ネタをお伝えします。

現場で働く人にとって安全装備は欠かせませんね。

安全装備の日仏の違い

について、主観を大いに交えながら解説します。


  1. 安全靴  CHAUSSURES DE SÉCURITÉ
  2. ヘルメット CASQUE
  3. 作業着 Vêtement de travail
  4. 耳栓  BOUCHON D'OREILLE / CASQUE ANTIBRUIT



1.安全靴 CHAUSSURES DE SÉCURITÉ




これは万国共通ですね、おそらく。つま先に鉄芯が入った、足が潰されないための防護用の作業靴。こちらでも旧来の革製の安全靴以外にスニーカータイプのものが今は主流です。しかもオイニィがきついのは古今東西共通ですね。


臨時の来客用 🇫🇷あるある!



2.ヘルメット CASQUE


切削加工現場では余り見受けません。日本の場合は地震があるのでその防護もかねて、日常は使わなくても、常備しているところも多いと思います。
こちらも日常使用での普及率は低いです。建設現場などはもちろんしっかり普及していますが、中小の金属加工工場の場合は無いところも多いと思います。
地震が無いので、物の置き方とかは日本で危険に感じることが、こちらではまかり通ってたりします。




3.作業服 Vêtement de travail


やはりこちらも日仏の大きな違いはありません。一つフランスで印象的なのは、こちらによくあるタイプで「裾」が長いガウンのような物があります。これを使っている作業員をよく見ます。精密加工の機械のオペレーターや汚れる作業の時に着用している印象があります。これを着ていると、現場の見た目や雰囲気がインテリジェンスあふれる感じになります笑!





4.耳栓 BOUCHON D'OREILLE / CASQUE ANTIBRUIT



最後に耳の保護器具です。日本では余り見受けませんが、フランスでは普通の町工場でも装着率が高いです。外付けタイプのものと、耳栓タイプの物があります。


外付けヘッドフォンタイプ  CASQUE ANTIBRUIT


さてここから先日体験した超レアネタです 笑!
耳栓タイプ(BOUCHON D'OREILLE)、多くがオーダーメイドの耳栓を着用します。日本の普通の町工場では余り見ませんがこちらは多いです。実は先日作ってもらう機会があり、その様子をリポートします。
「置き薬屋」のようなごっつい鞄を持った耳栓の専門屋さんが型取りをしに来場しました。

昭和の匂いのするゴッツい鞄!中には型取りの資材が詰まっています!

その場で紙コップに2液タイプのシリコン製の型剤を調合します。

左下に見える青いものは、型剤の侵入を防止するスポンジ製のフタです。取り出し用の紐付き!


まずは耳の中をしっかりライトでチェックされます。そのあと耳の中に小さなスポンジをピンセットで挿入し、そのあと型剤を注射器で注入します。小さなスポンジは型剤の侵入を耳の奥で止めるための物で、ひもが付いています。


そしていよいよ型剤注入。冷たい歯磨き粉さながらのシリコンジェルが注入されます。



注入後、数分待機します。見えているひもは、先に入れたスポンジの取り出し用です。

私の耳型!

これが固まった後の取り出した型剤です。青いのが先行挿入したスポンジです。
この型を元に反転型の耳栓が完成します。

約2週間ほど待って、完成品が配送されました。「PROTAC」耳栓専門の会社です。しっかりしたパッケージに包まれた本体と、下の箱は耳栓洗浄用のタブレットです。コップに水を入れ、タブレットを溶かすと洗浄液の完成です。




青の丸いケースが保管用のプラスティックケースです。黒いひものような物は、両方の耳栓に取り付ける落下防止のためのコードです。長さ調整が出来ます。


耳栓本体。この黄色い部分に先ほど紹介した落下防止のコードがとりつきます。現場では話をするときなど耳栓を取り外すことが多いので、このひもは欠かせません。取り外したら首にかけておけばOKです。
どうしてこの耳栓が普及しているのか?正確な情報は調べられなかったのですが、自分の主観では耳の聞こえ方が人種の違いで誤差があるように思います。自分も常に現場にいますが、経験から判断しても機械音が特段気になるというレベルではありません。瞳の色が違えば眼球の光線に対するまぶしさが違うように、聞こえ方がアジア人と違うのかな?という印象です。いずれにしても耳を守るという意味では装着した方が良いのかもしれませんね。フィット感は抜群で、とてもよい防音効果が得られます!

特注の耳栓、日本ではレアですが、安全装備の普及が行き届いたら、皆さんの会社でもひとついかがでしょう?一度作ったら長年使える代物です!

それでは! À bientôt ! ア ビアントゥ!

2017-09-29

フランスのパートナー

2012年から始まったフランス視察、第2回目の一期一会のご縁から現在のパートナーに発展した「AS-MECA BERNARD社」の紹介です。

HPはこちらから
まさしく我々と同じ町工場です。
場所はサンテティエンヌとの市境に位置する小さな工業団地にあります。

1981年 AS-MECA社として創業(ASは創業者のAlain SOWAのイニシャルです)
1996年 Bernard社と統合、現在の形となる
2016年 日本の町工場とのアライアンス「ACT」に参加
現在に至ります

切削加工において試作や小中ロットが中心ですが、一部で量産品も手がけます。
旋盤、マシニング、研磨、溶接までを自社で手がけ、それ以外の加工は外注との連携によって完成品として製品を納めます。
加工にとどまらず、装置も含めた組み立ても手がけます。

核、軍需、船舶、エネルギー、輸送、航空機産業など、多方面へ向けた製造を行っています。原発が盛んであること、そして軍需が業界の下支えとなっている印象はフランスらしいところで、その仕事の需要は多くあります。
顧客は、大手メーカーの一次請けが最も多く、営業力と顧客との歴史が強みの一つです。

従業員数は18名、私のような社内外注的な立場の会社が2社同居しています。


創業者で現社長のAlain SOWAは親日家で、そんなことも我々と手を組んだきっかけです。
地元のコミューンで副市長職をしており、町工場の社長でありながら広い視野を持った彼の人望もこの会社の特徴です。自分にとって、そして自分の家族にとっても最大のバックアップをしてくれる頼もしい仲間でもあります。奥様は我々のために日本語を習っていて、家族ぐるみでコミュニケーションを取っています!
日本のウィスキーが大好きです!


現場はとにかく明るく陽気で、自分はいつも元気をもらっています。
日本の視察を通じて、品質管理、生産管理など日本の良いところをすかさず吸収して社内改善活動を積極的に行っています。
先にリンクを紹介したHPは新卒入社の社員による製作です。日本のHPにはない「フランスらしさ」が感じられると思いますがいかがでしょうか?!
日本で一番有名なフランスの町工場にしたいのですが、競争相手がいなさそうなので、もうすでに一番かもしれませんね!

これから日仏町工場の新しい未来を作るために、タッグを強化して新しい価値を創り出す事に力を注いでいきます。