2021-04-03
🇫🇷フランス 移動制限 「半径10㎞」をGoogleマップで簡単計測!
Bonjour
町工場社長の地域密着型ブログへようこそ
3月のマクロン大統領の声明から、コロナウィルスの猛威を止めるための実質3回目のロックダウンが発表されました。これまでの二回に比べて意味合い的には「移動制限」と言う言われ方をしています。半径10㎞圏内の移動では、これまでのようなアテスタシオン(Attestation)「移動証明書」が必要なくなりました。
半径10㎞の円を表示する政府発表のサイトや便利サイトがありますが、
今回は具体的な自宅から目的地までの直線距離を
簡単にGoogleマップで計測
する方法をご案内します!
Googleマップを使った「PC」と「スマートフォン」での計測方法です!
▼動画解説
PC パソコン
1,開始点をタップ 目印(旗)をたてますスマートフォン
1,開始点をタップ
※このときにマップから提供されている、すでに表示されているベンチマークをタップすると次項の機能が表示されない場合があるので、マーク以外をタップして下さい(動画参照)
2,タップすると「経路」「ナビ開始」「保存」などの機能が自動的に表示され、その下に写真のような「距離を測定」の機能が表示されます。ココをタップ。
3,地図が計測モードになり、青い点線と黒い◎が生成されるので、その◎を地図をスライドさせて、目的地に合わせます。
4,合わせたら、下の「青い+」または「地点を追加」をタップします。すると左下に距離が表示されます。2021-03-19
サンテティエンヌ 炭鉱博物館 Musée de la mine
Bonjour 町工場社長の地域密着型ブログへようこそ
さて今回は、地域密着で地元サンテティエンヌの観光名所の紹介です!
炭鉱の町サンテティエンヌ
現在はコロナの影響で博物館が閉鎖施設の対象となり利用出来ません。いずれ再開すると欧州各国から観光客が押し寄せる人気のスポットです。2023年ワールドカップラグビーフランス大会では世界各国から観戦者が訪れるので、ホットスポットになること間違い無しです!
一時間半のガイド付き見学が7,5€、ショップは炭鉱にちなんだユニークなお土産が多いので現地ならではの面白グッズが手に入ります。
工業が発展していた時代の起源であるここはサンテティエンヌの原点であり、ここの出身者である「フランソワ・コワニエ」は 日本の炭鉱技術の発展に寄与した知られざる「お雇い外国人技師」であり、日本の兵庫県 生野銀山に銅像がたてられている、そんな両国の関係もあります。(過去記事参照 サンテティエンヌと日本との関わり)
今回紹介したこの博物館と、もう一つサンテティエンヌを象徴する工業を解説する「Musée d'Art et d'Industrie(工業、アート博物館)」はエンジニアだったら訪れたいスポットです。また別の機会に紹介します。
公式サイト Park-Musée de la mine 炭鉱博物館公園
欧州各国の炭鉱博物館(Wikipedia)
2021-03-11
Savoieサボア地方で出会った世界的ナイフメーカー「OPINEL」
Bonjour 町工場社長の地域密着型ブログへようこそ
opinel.com |
「Opinel」
世界的に有名なフランスの折りたたみナイフの老舗メーカーです。日本でもよく知られていると思います。キャンプやアウトドアのショップで見かけたことのあるロゴではないでしょうか?持ち手の柄の部分が木製で、刃が折りたためるのがオーソドックスなOpinelのスタイルです。シンプルでかっこいいです。
博物館のある町 St-Jean-de-Maurienne の ホンポアン に飾られた Opinelのナイフのモチーフ |
St-Jean-de-Maurienne
1850年にジョセフ・オピネルによって創業されたOPINELの発祥の地Savoie。
昨年、Savoie県の Saint-Jean-de-Maurienne を訪れたときにホンポアンの中心に飾られたモチーフに出会ったことがきっかけでした。そしてお土産屋さんに入って見かけるナイフの陳列、そうココはスイスにも国境を接するナイフ老舗メーカー発祥の隣接地でした。
Savoie サボア県
wiki.com |
自分が訪れたこの町には「Opinel」の博物館とショップがあります。
ナイフ側面の刻印 INOXとはフランス語で「ステンレス」の意 詳しくはコチラ |
Made in Franceが刻印されています。 個人的にはフランス語がよいなぁ(^_^; |
品番が刻印されています Opinelの代表作「N°08」 このリングを廻すとストッパー機能が働き、刃が収納された 刃が開かない構造になっています |
自分の職場のフランス人は、昼食の食後に果物やクルミなどを食べる人が多くて、いわゆるデザート代わりなんですが、そのときにそれぞれ自前のナイフで皮をむいたりクルミを割ったりしています。そんな機会を想定して買ったわけですが、日本で30年前に買ったWengerの十徳ナイフを持っていたので、多機能はそちらに任せ、純粋に切る用途として使うためにこれを選びました。
ウェブサイト
たかがナイフなんだけど、ウェブサイトがかっこよくて、用もないのについポチってしまいそうです。国内でも販売サイトが沢山あります。でも日本では買えないセット物とか限定版などは現地ならではですね!料理用とかチーズ用、子供用、牡蠣用、キノコ用など日本では手に入らなさそうなモノも沢山有ります!1998サッカーフランスワールドカップ開催時にはオリジナルモデルなどがあったようなので、今度の2023ラグビーワールドカップフランス大会でも出るでしょうね、期待したいですね!
※配送が世界中可能でした、日本への配送は約2000円〜 詳しい情報は下記サイトにて
製造に関する詳細情報や |
ショップ案内など |
とにかく情報が満載でサイト内を散歩するのが楽しいです。
フランス全土に取扱店とオフィシャルショップがあるので、もし近所を通るなら寄ってみても良いですね!
最後に
1890年の創業、家族経営からはじまり、一つのスタイルにこだわり作り続け、その難しさを乗り越え、世界的なメーカーに成長した歴史と息吹に触れるのは感動します。性能だけでなく、そのデザインも評価されて、ここで紹介した「N°08」はニューヨーク近代美術館へも所蔵されました。またその技術と経験、デザインが詰まった製品が安く買えるのは素晴らしいですね。その創業者魂と文化が生き続けていることの価値は計り知れないです。自分も製造に関わる人間としてフランスで働いているわけで、そういう文化や価値を感じながら、仕事に向かいたいと思います!またお目にかかりましょう!
下の「筆者バナー」 および
2021-01-16
サン=テティエンヌの世界遺産 Le Corbusier <Église Saint Pierre> Firminy コルビジェの<サンピエール教会> フィルミニー市
Bonjour 町工場社長の地域密着型ブログへようこそ
今回はみっちり地域密着型の発信をします。自分が住むサンテティエンヌの魅力の一つ
ル=コルビュジエのサンピエール教会
を紹介します。
ove-arts-plastiques.overblog.com フランス国鉄SNCF Firminy駅から徒歩10分ほどで現地へ到着できます |
ル=コルビュジエといえば世界的な近代建築の3大巨匠の一人です。上野にある西洋美術館は彼の設計で、日本にもなじみのある建築家です。
コルビュジエの作品が世界遺産登録されたことでも、歴史上 彼がどれほど偉大な建築家であったかを感じることができます。
トレードマークのめがねと晩年のコルビジェ |
そのフランスが誇る世界的な建築家の代表作品の一つが自分が住む町サンテティエンヌにあります。正確に言うとサンテティエンヌ近郊のフィルミニーという別のコミューンになるのですが、地域圏としては同じサンテティエンヌ メトロポールに属する町です。
この町の再開発の一躍をになうべく、教会、陸上競技場、文化の家、スイミング施設、集合住宅(ユイテダビタシオン)を一計画として作り上げました。サンテティエンヌ同様、Firminy(フィルミニー)は炭鉱で栄えた町で、その炭鉱施設と労働者が定住し、町が潤った時代にこの計画が進行し、当時のフィルミニー市長と親交のあったコルビジェが計画を担当することになりました。
今回はその中でも代表的な作品「サンピエール教会」をお届けします。
コルビジェが生涯の中で設計した教会3つの中の一つがこの Église Saint Pierreサンピエール教会です。あとの二つの「ラトゥーレット修道院」と「ロンシャンの教会」もフランスにあります。
コルビジェのデッサン |
この教会はコルビジェの没後に完成した建物で、1960年に構想スタートし設計が完成後、着工は彼が亡くなったあとの1973年から。
この状態で数十年放置されていました www.flickriver.com |
資金や政治的な問題で一時工事がストップし、2000年に工事再開、2006年に完成しました。
Chezelle.com |
鉄筋コンクリートの外観からはイメージできない教会建築ですが、それまでの教会の概念にとらわれない独自性を持った特徴のある外観です。一度見たら忘れませんね。
祭壇(司祭)の後ろの壁が採光部の壁面となる |
内部に明かりを呼び込むと共に、穴からの光の筋が壁面に映し出され、いくつもの光の帯が時間と共に内部を通り過ぎます。建物外観の形状と角度はこの光線が映し出されることをイメージして作られたと言われています。はたして光の配置まで完璧に計算された形状なのか、その真相は定かではありません。ただし外観から続く内部の傾斜と角のR形状により、光の帯が生きている様な姿と、季節と時間の移り変わりを滑らかに映し出す幻想的な光景です。
採光部と、外壁の半円形のツバは、採光穴への斜面の雨水流入防止用の雨よけです |
あわせて頂上部とその付近に採光用のトップライト(天窓)と、壁面の通路部に採光スリットが設けられており、この教会の礼拝スペースには照明はありません。(間接照明のみ)
採光部を解説した図解 ginorinaldi.com |
トップライトと採光スリットはコルビジェの他の建築でも見られる「コンクリートへの直接塗装」による色のついた面の「光の反射」を利用した採光方法で、教会のステンドグラスを思い起こさせると共に、自然な調和の取れた光を取り入れるのに一役買っています。
塗装で利用される4色は他の建築でも利用されたコルビュジエの哲学、「人生に不可欠な喜び」と提唱された4色です。コンクリート打ちっぱなしの無機質な空間をさりげなく彩る不等間隔のスリットと4色の調和が空間を引き立てます。
現在ももちろん礼拝堂として利用されているのですが、センターフロアはコルビジェを紹介する常設スペース、芸術家やアートイベントの臨時の展示スペースとなっています。
階段またはエレベータで上階へ上ると礼拝堂にたどり着くのですが、外部背面にスロープによる車寄せが儲けてあり、礼拝者、とくに高齢者や車椅子も外部から直接 自動車でアクセスが可能です。
この建築を見に自分の友人や関係各位が沢山訪れ、自分は合計10回以上は訪れています。しかしその魅力と迫力は、何度訪問しても圧倒されると共に、色あせない新鮮さがあります。
数々の建築理論や独自の構想を提唱
- 鉄筋コンクリートを用いた建築理論「ドミノ・システム」
- 現代社会を見据えた理想的環境の都市造りを構想した「輝く都市」
- 身体に合う建築寸法の黄金比「モデュロール」により実現させた「近代都市の5原則」
ピロティ、屋上庭園、自由な平面、横長の窓、自由なファザード、当時の彼が提唱した建築の5原則はいまでも色あせず、その功績と建築物が世界遺産として2016年に登録されました。
このモデュロールのコンクリート製のモチーフが同じフィルミニーのユニテダビタシオンにあり、人気の撮影スポットです。このモデュールを使った様々なアイテム、およびコルビジェ関連の書籍などは教会内の受付でお土産として買うことが出来ます!
Site Le Corbusier | Saint-Etienne Tourisme
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