Bonjour 町工場社長の地域密着型ブログへようこそ
突然ですが、皆さん豆腐はご自宅で作ったことはあるでしょうか?
料理が好きな人、自然派食品を好む人、大豆が余っている人?
海外生活が長い方はもしかしたら?
豆腐紹介の一例 パンにアボガド |
買えない物は作る、が基本の海外生活。
豆腐に関しては、近所ではアジアンショップで中国産豆腐が買えます。まぁまぁいけます。
ですが日本の豆腐にこだわりたいですね。
大都市の日本食材店またはアジアンショップでも品質の良い豆腐が購入出来ます。
またはインターネットでも買えます。ネット販売を調べたところ、300g 3€以上、約一丁400円ですかね!
ということで自分の願望は、自前の豆腐をよく冷やして、自家栽培のしそと枝豆でビール一杯!が目標です。売っている物はほとんどが絹ごしなので、木綿豆腐にチャレンジしたいです。(ちなみに近所の蒸留所では自分のオリジナルビールが造れます!笑 日本では法律的に無理らしい)
絹ごしと木綿豆腐の違いって、豆乳のこしかたの違いによる原料の粗さかと思っていたのですが、基本は同じなんです。絹ごしをさらに圧力を加えて水分が少なくなった状態が「木綿」らしいのです。新しい発見がありますね!この実証をぜひやってみたいです!!!
’しそ’も’枝豆’もなんとかクリアしているのですが、いまのところ「豆腐」が完成できません。
以前、フランスの友人にもらった「フランスで手に入る【Nigari】」で豆腐作りにチャレンジしたことがあるのですが・・・
Bioショップで売っています。その健康オタクの友人はこのにがりの粒を コーヒーに入れて毎朝飲むらしいです。どこで聞いてきたんだか! |
このときの豆腐の原料は現地で買える「豆乳」。Bioショップと呼ばれるオーガニック専門店で「成分無調整」の豆乳でチャレンジしたが見事に失敗。なにが失敗かというと最終工程で固まらない。
このときの原因は、自己分析で、温度管理の不徹底と硬水による硬化不良。
一般的に軟水でないと固まりにくいと言われており、フランスの水は非常にマグネシウムやカルシウム分が多い硬水になります。お風呂の水も、肌に合わない日本人は多いようです。
準備
前回の失敗を踏まえて、夏の帰国時に日本で「お豆腐手作りキット」なる物を購入。
かわしまやさんの豆腐キット |
一通りの道具一式に加えて、国産大豆、国産にがり がセットになっているものです。これで硬水のハンディを克服できるかチャレンジしましたが、結果をもうしますと今回も失敗です。固まらない。
しかし今回は一応「形」にはなりました。ということはあとは地元で軟水が手に入れば成功する可能性大です!工程の一連の流れをお届けします!
原料
今回は購入したキットに含まれる国産大豆です。今後はフランス現地で手に入る中国産大豆が主な原料になるはずなので以降は現地材でチャレンジ予定です。
北海道幕別町産 トヨマサリ |
350グラムで二丁ほどできる予定なのですが、間違えて全量500グラムで開始してしまいました。
まん丸の大豆、水につけて15時間から20時間寝かせます。大きく膨らみ、見慣れた枝豆のような形状になります。
日本人長くやってますが、大豆と枝豆は全く同じなんだそうです。はずかしながら知りませんでした。仲間とかでは無く、同一品種なのだそうです。また新しい発見がありました!
あまご
この柔らかくなった大豆をミキサーでトロトロにします。これが「あまご」と呼ばれます。絞り終わった'かす'、これが「おから」
豆乳
あまごから絞られた汁が「豆乳」です。市販の豆乳から作る場合は「成分無調整」がオススメです。色々種類があるので購入時に迷うと思います。
にがり
キットに含まれる「国産にがり」にがりとは塩化マグネシウムが原料の、海水から塩分を取り除いた液体で、豆乳を硬化させる豆腐製作に欠かせない原料です。10mlをぬるま湯50mlで薄めておきます。
硬化工程 温度管理
温度計もキットに含まれます |
この豆乳を75〜80°まで暖めます。この温度管理が非常に重要です。うまく固まるか固まらないかのポイントです。温度が75〜80°で保たれたところでにがりを豆乳へ投入、静かにへらに沿わして流し込み、ゆっくりやさしくかき混ぜる、と書かれていました。かき混ぜすぎると硬い豆腐が出来ると書いてあったので、次回は固まりにくい要素対策で多めにかき混ぜてみるのが良いかもしれません!
うまく固まると、鍋の中で固形化するので見た目でも分かるはずなのですが、今回はうっすら固形状の物が出来ているだけで、液体が多かったです。
できあがりです。350gの大豆で2丁出来る予定が、大豆500gで一丁の半分の厚み、なんとも残念な結果に。
完成
このできあがりを水にさらしておくと「にがり」のあくが外へ排出されるのでまろやかな味わいになります。ところが今回は硬化が悪いため、水にはさらさず冷蔵庫で軽く冷やしました。今回は「にがり」が品質の良い国産「にがり」なので、そのままでも食べられるという解説があったのですが、やや苦みが口に残る「ちょっとこれ違う感!」が否めない結果となりました。
今回は成功事例ではなく「硬水を使うとこうなる」というニッチな結果をお伝えする「人柱企画」となってしまいました。
この国産大豆を無駄にしてしまった悲しみは大きいのですが、もし日本からフランスに来るお友達は「国産大豆」を手にうちに遊びに来て下さい!お願いします!!
大豆500gの豆腐失敗の代償で沢山の「おから」にありつくことはできました。大量のおから、ネットで調べたら冷凍保存できるそうなので、冷凍庫 直行です。また新しい発見が!!!負け惜しみですが、これはこれで日本食を味わうよい機会になるんです!!
もう一つ自分の願望で、「がんもどき」も作りたいのですが、がんもの原料は実は出来上がった豆腐だったのです。豆腐が完成しないと「がんも」にたどり着けません!また新しい発見とチャレンジ(壁?)が見つかりました。
硬水対策
- フランスで手に入るミネラルウォーター「Volvic」は比較的軟水に近いと言われています。硬水対策として使ってみる価値がありそうです。
- にがりの代わりに硫化マグネシウムを使うという手法があるようです。にがりの主成分が塩化マグネシウムなのに対して、カルシウム分を多く含む硬水を凝固させるために硫化マグネシウムが相性が良いという事例がありました。この硫化・・・は手に入る商品として「バスソルト」なんだそうです。もう少し詳しく調べる必要がありそうですが、奥が深いです。
これまで自宅でチャレンジした無いものシリーズでは、「納豆」「あんこ」「ラーメン」・・・など色々トライしてきました。また別の機会に詳しくご紹介したいのですが、いつも新しい発見があり、また成功した喜びは格別です。
実はフランスで「そば粉 Sarrasin」が手に入ります。フランスではこのそば粉を溶いてクレープを作る原料になるのですが、次回はこれを使って「そば」を作ってみようと思っています。一度「そばがき」を作りましたが 味、風味 はなかなか美味しかったです!
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